マレーシアで走ってきた(3日目)




さて、3日目にしてやっと本格的なヒルクライムである。この日はメンバー分けをして、ヒルクライム組とポタリング組に分かれた。もちろん坂バカである私はヒルクラ組で、ここにK氏とM氏を入れた3人となった。

コタキナバルにはマレーシア最高峰のキナバル山(標高4,095m)がある。(コタキナバルはキナバルの街という意味だそうだ。)
これを見に行こうと、前日にキナバル山の中腹にあるKinabalu National Parkまでのルートを引いてみたところ、獲得標高1,500m、往復190kmの道のりとなった。


距離としては大きな問題はないが、ここはマレーシアだ。暑い上に、仮に落車でもすれば結構な大事になってしまうし、自走での帰還も怪しくなる。そこで代替ルートとしてこのルートが浮上した。

このルートであれば、往復110kmにして1700m弱まで登ることができるので、結果として楽しさはこちらの方が上だったかもしれない。現地時間の7時にホテルを出て、前日の中華屋で朝ごはんを食べて出発だ。そういえば朝は何人かの自転車乗りとすれ違った。涼しい朝のうちにサイクリングということか。

さてさて、このコースなかなかの強敵であった。
走り始めて最初の25kmで200m程度しか登らない。残りの25kmで1,500m登ることになるのだ。25km地点で200mしか登らなかったので、「GoogleMapで事前に調べた情報では最高地点が1700mとなっていたが、1700ft(約520m)の間違いではないか」と話をしていたが、そこからぐんぐん登っていき35kmを超えるあたりで520mをあっさり超えた。。
やっぱり1700mまで登るのかというこの坂のツンデレぶりに若干テンションが下がったが、一方でこのスケールの大きい登りにテンションが上がっていったのも事実である。最初は3人で登っていたが、ルートが一本道ということもありそれぞれのペースで登ろうということになり、30km地点でM氏がマイペース走法に切り替えた。35km地点でK氏もちぎれ、ここから20km弱の一人旅となった。

そうそう、マレーシアの田舎道を走る際には1点気をつけなければならないことがある。
野犬だ。(正確には放し飼いの犬のようだが)

田舎道を走ると1kmごとに1匹程度の割合で犬がいる。この犬が近くを通るたびに50~100mほどうなり声を上げながら追跡してくるのだ。もちろんすべての犬がそういうわけではないのだが、なんとなく雰囲気でやばそうな犬はほぼ間違いなく追いかけてくる笑
しかも厳しい傾斜の坂を登り切って若干斜度の緩まるあたりになぜか待ち構えており、間違いなく追いかけられる笑(複数匹が左右からというパターンもありバラエティ豊かだ!)
坂を上ってはダッシュ、坂を登ってはダ(ry、で脚の休まる時間がないのだ。こんな感じでどんどん体力を消耗していく。登りの間だけでも7回は追いかけられた。
唯一救いなのは登った分だけ涼しくなっていくため、下界の暑さからは開放され汗ダクダク、頭ガンガン、手足ビリビリのような熱中症の危険もさほどではなくなることだ。




坂の話に戻ろう。平均は6%弱のはずだが、途中途中に15%を超える坂が現れる。日本にいると国道が10%を超えるようなことはほとんどないのだが、世界は広い。10%の坂を3kmほど走らされてから18%の坂が現れたときには壁にしか見えなかった。

富士あざみラインまではいかないが、辛いことに変わりはない。また街と街とを繋ぐ国道のため交通量がそこそこあり、タンクローリーや大型トラックも通る。そのため激坂区間で蛇行するような場合は後方への注意が必要だが、ドライバーはみんな優しいので自転車のそばギリギリを通過していくようなことはない。ただし前述したように犬はどこにでもいるので、気は抜けない笑

登っていてとても楽しいこともあった。
前回もちょろっと書いたが、自転車に乗った人間、ましてや山を登るなんて物好きはそうそういないのだろう。民家の中や通り過ぎる車からたくさんの人たちが声援を送ってくれる。こちらも余裕があるときには出来るだけ手を上げて応じる。工事現場をいくつか通過したのだが、作業員がみんな応援してくれるのでまるでレースを走っている気分になる。もちろん笑顔でスピードを上げていく。(カーブで見えなくなった先で脚を休めるのがお約束だ!)

全体としては面白い峠で、近場の峠で例えるならば風張峠の途中途中に風張林道をぶち込んでミックスしたような感じだった。中盤がキツく後半は若干楽になるので、距離は長いものの中盤を乗り切れば後は淡々と走ることで週末ライダーでも登り切ることは出来るはずだ。
また峠のところどころに4箇所ほどの商店やレストランもあるので、途中で休憩する場合にはちょうど良いスポットとなる。ただし峠としての見晴らしはあまりなく、基本的には森の中を進んでいく。あってもこの程度だ。

これはどの峠にも共通しているが、見晴らしが良くない代わりに日陰も多くなるので、暑い時は助けになるだろう。
頂上には小さな商店が存在するだけで、1700m登ったという達成感は薄い。私が登ったときにはオジさんが湧き水で車の洗車をしていた笑(ちなみに湧き水は飲むことが出来たし、おなかを壊すこともなかったことを追記しておこう。)

登りまくったので、下りは爽快そのものであった。行こうと思えば25km一切漕がずにいくことが出来るだろう。ただし、路面は荒れている部分もあるので注意が必要だ。というのも調子に乗って飛ばしていたところ、カーブの途中にタイヤがちょうどハマりそうなひび割れがあり、それを避けるためにコースアウトして吹き飛びそうになったからだ。岩と砂利だらけの路面からリカバリー出来たのは私のバイクコントロールテクニックが凄過ぎた奇跡といってもいいものだった。映像が残っていないのが残念だが、後ろを走っていたK氏曰く「アイツ終わった…」と思ったそうだ笑
こうしてマレーシアの山の神の気まぐれに助けられた私は命からがらダウンヒルをクリアしたのであった。ここでもマレーシアにテリマカシーである。

街に降りてからはロードサイドの中華屋でポークチャーハンだ!久しぶりのポークエキスが体に染み渡る。そして渇いた体にコーラが染み渡り最高だった。

しかし、ここでも注意しておくことがある。
駐車場の側溝等の鉄格子が異常に隙間が大きくホイールがすっぽりハマってしまう。前輪からハマったら確実に前方一回転だろう。最後まで気を抜かないようにしたい。
参考画像

帰ってきてからはプールに行ってダウンのスイムで疲れを抜いたあと、またまた例の中華屋でみんなで夕飯を食べてこの日は終了した。(3食とも中華かよ!というツッコミは謹んで辞退したい)

おまけの話ではあるが、ホテルの近くにスポーツバイク専門の自転車屋があったので入ってみた。この店はスコットを中心にコルナゴもラインナップされており半分がロード、半分がMTBであった。新しいDURA-ACE9100もしっかり置かれていた。
もしかしたらパーツ類もマレーシア価格なのかしらと淡い期待を抱いたが、日本とほとんど変わらない値付けだった。とすると、マレーシアでスポーツバイクに乗れる人は限られた富裕層(しかも物好き)だけなのだろう。

謎の峠

坂バカ度:★★★★★★☆☆☆☆
景観:  ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
路面状況:★★★★★★☆☆☆☆

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