第5回 勝手に峠ランキング(12月編)




新年が明けて早くも一週間が過ぎようとしているが、そろそろコタツでゴロゴロ、暴飲暴食の正月ボケから脱してヒルクライムをしたくなってきたころではないだろうか。
そこで今回は、冬でもヒルクライムを楽しめる静岡の峠たちから、勝手に峠ランキング12月編をお送りしたいと思う。
ちなみに12月に公開した峠記事は全部で10本と、ランキングを作るにはギリギリの本数だったので、ランキング記事を作るべきか迷ったのだが、ただでさえ不定期になりつつある企画が更に不定期(ひいてはお蔵入り)になってしまうという台所事情を鑑みることにした。
では早速、2018年一発目のランキング発表といこう。

第10位:天城越え(北ルート)

伊豆の踊子や石川さゆりでのお馴染みの、天城越え南ルートが第10位にランクインだ。
伊豆にあっては比較的勾配の厳しい峠が多い中、初心者でも登りやすい峠と言えるだろう。
余裕があれば、旧天城トンネルの散策をするのも楽しいだろう。

第9位:天城越え(南ルート)

天城越え南ルートは、少々アクセスが難しい南伊豆にある。
しかしルート上には珍しい2重のループ橋があり、ちょっとした観光スポットとなっている。
ヒルクライム中にこういった構造物を越えることは全国的にも珍しいコースだ。
また勾配も北ルートに比べて難易度が高く、登り甲斐のあるルートとなっている。

第8位:戸田峠(修善寺側)

戸田峠は西伊豆スカイラインへのアクセスルートとして便利だが、峠自体の難易度もそれなりに高い。
西伊豆スカイラインというヘブンへは、そう易々と登らせるわけにはいかないと言わんばかりだ。
なお、ふもとが修善寺であることから峠へのアクセスや利便性は良好である。
またゴール近くにある、だるま山高原レストハウスから見る富士山は一見の価値がある。

第7位:戸田峠(戸田側)

修善寺側と比べると難易度が高く、登り甲斐のある峠道になっている。
また開けたポイントも多く、眺望が良い箇所もあるので登っていることを実感しやすい峠だ。
スタート地点の道の駅には温泉があり、ライド後に汗を流すことができるのはありがたい。
距離は比較的短いので、脚に自信があるならおかわり峠としても活用することができるだろう。

第6位:安倍峠

静岡と山梨を結ぶルートとなっているが、山梨側は通行止めとなっているため交通量はほぼ皆無に等しい峠だ。
梅ヶ島温泉から頂上までは激しめに登るので、道中で脚を使いすぎないように注意したい。
ちなみに梅ヶ島温泉から先の林道区間は、冬季通行止めとなるので注意が必要だ。




第5位:椿ライン(大観山)

椿ラインは熱海方面から箱根・芦ノ湖方面に、自転車でアクセスすることのできる唯一のルートだ。
標高は1000mを超え、伊豆の峠としては距離も長めとなっている。
また並行して走る有料道路のおかげで交通量が少なく、頂上付近は眺望も良い。
また頂上にはレストハウスがあるのもヒルクライムにはうれしいポイントだ。

第4位:仁科峠

仁科峠は伊豆で一番の激坂と言って良いだろう。
中盤以降はひたすら勾配に耐えながら登ることになるので、足つき無しの登坂を目指すにはある程度の覚悟が必要だ。
頂上付近は眺望が良く、登り切ることができれば満足度は非常に高い峠と言える。

第3位:百畳峠(富士見峠&大日峠&牛首峠経由)

百畳峠は静岡の最深部にある峠の一つで、百畳峠を目指すにはいくつかの峠を越えていく必要があり、相応の脚力が必要となる。
また補給地点がほとんどないので、しっかりと計画を立てて走る必要がある。
また峠道は落石も多く悪路面が目立ち、標高も1700m強と高いため天候も変わりやすい。
それでもこの冒険の様な峠道を最深部というキーワード一つに頼って走っていくことは、とても魅力的でワクワクするような体験と言えるだろう。

第2位:大谷崩れ

安倍峠に向かう途中から分岐するこのルートは、想像するよりもはるかに厳しい登りだ。
ルートは6㎞と短めだが、獲得標高も約600mとなり、大部分で勾配は10%を下回ることがない。
また最大勾配も30%程度になることもあり、瞬間の出力も求められる。
下りはブレーキを掛けていてもバイクが加速してしまうほどなので、慣れていない限りカーボンホイールの使用はお勧めしない。

第1位:西伊豆スカイライン

前述した戸田峠や仁科峠を越えた先にある西伊豆スカイラインは、スカイラインの名にふさわしい景色を堪能することができるルートだ。
走っていくと少しずつ表情を変えていく景色は一度登ったくらいで飽きることはない。
ただし複数の峰を繋いだこのルートには、10mを超えるような強風が吹くこともあるので、事前の天気確認は忘れないようにしたい。