#129 安倍峠でヒルクライム!ロードバイクなら閉鎖時期に気をつけよう!

今回からは伊豆を抜けだして、静岡の北西部の峠をピックアップする。
静岡は伊豆を除けば峠はあまりないイメージかもしれないが、静岡の北側には赤石山脈の南アルプスがあり、北に行けば1000mを超えるような峠が存在する。
そして何よりうれしいのは、ルート上に信号が圧倒的に少ない(ほぼ無い)ので、サイクリングや練習にはうってつけの環境があることだ。

そんな峠たちの中から、今回は安倍峠を紹介する。
安倍峠は、静岡県と山梨県を繋いでいる峠だ。
ただし山梨県側は崩落のため通行止めとなっており、交通量は皆無に等しい。
また峠道は途中から林道区間に指定されており、冬季は通行止めとなる。
しかしこれらの条件によって、峠までのアクセスを含めて自転車での走行が非常にしやすいといえる。

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今回紹介するのは、大谷崩れだ。 本来紹介の予定はなかったが、地元のローディの方にお勧めされ、登ってみたらハードだったので紹介したい...

・峠スペック

坂バカ度:★★★★★★★☆☆☆
景観:  ★★★★★☆☆☆☆☆
路面状況:★★★★★★☆☆☆☆

距離
35km
最大標高差
1316m
平均斜度
全体:3.7%
上り:5.9%
下り:5.3%
獲得標高
上り:1485m
下り:193m

・補給ポイントについて

スタート地点は、県道27号と29号が分岐する交差点からとする。
ちなみに27号方面(交差点を左折)は口坂本温泉から先が路面崩壊で通行止めとなっているので、注意してほしい。

・ラストコンビニ

コンビニは近くにはない。
最も近いコンビニ(ファミリーマート)でも7㎞程離れている。
とはいえ途中には補給できる飲食店も所々あったので、あまり心配はいらないだろう。

・ラスト自販機

ラスト自販機は梅ヶ島温泉の中にあるものが最後となる。
値段は50円ほど高めだ。
それ以外にもルート上に自販機はあるので、補給に困ることはないだろう。

・実走レビュー

スタートして最初の17㎞はアップダウンを繰り返しながら、平均1.7%の勾配で登っていくことになる。
平均は1.7%であるが、均一に登っていくわけではないので思っているよりも体力を消耗する。

途中には静岡らしく、お茶畑やつり橋なども見ることができる。

基本的には安倍川の川沿いを進んでいくことになるが、途中にはトンネルなどもあるのでライト装備は忘れないようにしたい。

17㎞地点には大きな橋があるので、目安にすると良いだろう。

17㎞地点から先は勾配が少しずつ上がっていく。
約4.5㎞進むと左側にコンヤ梅園が見えてくる。
綺麗なトイレもあるので、小休憩に利用すると良い。
なおこの区間の平均勾配は4%強になり、場所によっては10%程度になる箇所もある。

コンヤ梅園から先の2㎞ほどは7%弱の勾配とさらに勾配は厳しさを増す。

この区間の途中には大谷崩という日本3大崩れの一つへの分岐の交差点があるが、ここは道なりにまっすぐ進んでほしい。
大谷崩れは次回紹介したい。

少し厳しめの勾配区間を過ぎると集落が現れる。
ここに近藤商店というワサビ漬けを作っているお店があるのだが、ここでおばちゃんお手製の静岡おでんを食べることができる。

とてもおいしく体も温まったのでお薦めだ。

近藤商店から約3㎞進むと梅ヶ島温泉となる。

この区間は勾配はそれほどではなく、気持ちの良い川沿いを進んでいくことになる。

途中には黄金の湯という日帰り入浴施設もある。
食事もできるようなので、登った後は温泉に入って食事をするのも良い。

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また純粋に安倍峠だけを登るのであれば、ここを拠点とするのも良いだろう。

梅ヶ島温泉に入ると、ドーナツ坂が現れる。
とはいえ、このドーナツ坂は13%~14%程度なので心配はいらない(?)

ドーナツ坂を右折して温泉街の中を抜けて行くと、道は森の中へ進んでいく。
ちなみにドーナツ坂から1.7㎞に渡って平均10%強の勾配が続くことになる。

また温泉街を抜けた先からは豊岡梅ヶ島線という林道になり、冬季は通行止めとなるので注意してほしい。

林道ゲートから600mほど12%程度の勾配を進むと一旦勾配は落ち付く。

600mほどは1~2%程度の勾配になるので、ここでしっかりと脚を休ませよう。

勾配の緩い区間を過ぎると1.6㎞に渡って平均11%の勾配が続く。
なおこの区間は落石なども多かったので、通行には注意しよう。

途中には鯉ヶ滝(恋仇)という滝があり、なかなかにダイナミックだ。
疲れたら一度滝を見ながら休憩というのも良い。

なお鯉ヶ滝からゴールの安倍峠までは4㎞となる。

鯉ヶ滝を過ぎて800mほど行くと、7%程度まで勾配は緩む。

7%もあると思うかもしれないが、今までよりは緩くなるので、多少は楽になるだろう。
ここから2.3㎞は平均8%弱の勾配が続く。

この区間は日影になることもあり、規制期間前でも凍結する場合があるので注意だ。

ヘアピンカーブが現れると勾配は再度きつくなり、10%以上の勾配が600mほど続く。
この区間が終わればゴールの峠はすぐそこなので、最後のがんばりどころだ。

ヘアピンを過ぎた先が最も勾配がきつく最大20%程度になるのだが、路面が悪い。
真ん中がポッコリ陥没しているので、しっかりバイクをコントロールしながら登りたい。(もちろん下りも注意だ)

平坦となり、登山者用のトイレが現れればゴールだ。

・頂上施設について

本来の峠はもう少し先だが、山梨県側は門があり通行止めとなっている。

・路面状況について

路面状況は梅ヶ島温泉までは良好だが、林道区間は荒れている。
特に林道区間は落石と陥没が多いので、十分に注意してほしい。