車に自転車を積んで旅をしたい時、何が必要か?

自転車で旅をする人は世の中にたくさんいる。そして自転車を積んで車旅をする人もたくさんいるだろう。
しかし自転車旅について書かれたものは多くとも、自転車を積んだ車旅の場合は情報が少ない。
であれば、私がここに必要なものから快適装備まで紹介してしまおうというのが、今回の趣旨である。

必需品について

・車
これは必須だろう。場合によっては荷車という猛者も世の中に入るのだろうが、エンジンがついているものが望ましい。
私もいくつかの候補の中から選定した。
できれば箱になっているほうが、荷物がたくさん積めるので望ましい。それも軽よりは普通車でないと荷物的に厳しいかもしれない。
また車の種類によっては屋根やリアゲートに自転車キャリアを付けることも可能だ。

私の場合は、ミニバンで運転席以外を取っ払って荷物を載せている。おひとり様専用車だ。

・自転車
これも必須だ。なかったら「え、車なんですか?」になってしまう。
私は都合2台の自転車を積んでいる。
1台はこのブログでも毎度おなじみのTIME ZXRS パリジェンヌ号である。(え、そんな名前あったんですか?)

もう一台は平地区間を爆走するためのTTバイク、BMC timemachine01号である。
これは以前より考えていた、北海道をTTバイクで爆走計画に基づき積み込んだものである。

「俺、北海道に着いたらこのTTバイクで平地区間を爆走するんだ。。」

今回紹介するのは、北海道の北、日本海側に位置するオロロンラインだ。 オロロンラインは、広義では日本海沿いを小樽から稚内まで結ぶルー...

・マットレス
旅の仕方はいろいろだが、車中泊を選択するなら快適な睡眠環境を整えるうえで必須の装備だ。特に自転車に乗った疲れを翌日に残さないためにも良いものを選ぶべきだ。エアマットなどもあるが、私は過去の経験からウレタンマットレスを選択した。

エアマットは快適な一方、万一パンクすると悲惨なことになる。寝てる間にスローパンクしたりすると、朝起きたときに腰が大変なことになっている。
ウレタンマットは厚みや寝心地こそエアマットには及ばないものの、パンクすることはないので、不快な思いをすることはほぼない。
ただし、使っているうちにやれてくるので、消耗品であることに変わりはないのだが。まあ、ローリスク、ローリターンといったところか。
エアマットを使う場合はこの辺のしっかりしたものが良いだろう。

私の場合は一工夫として、ウレタンマットの下に包装用のクッション材を敷いて、快適性と遮熱性を高めている。
更に一人用のエアマットも装備しているので、急な来訪者があっても対応可能だ。!?

・シュラフ
これも睡眠の上では欠かせない。車のスペースによっては布団でも良いのかもしれないが、自転車を車内に積む場合にはスペースが限られるのでシュラフがあると良いだろう。シュラフは封筒型とマミー型に分かれるが、封筒型は概ね化繊の詰め物で携帯性が悪いが、その分安価だ。

マミー型は詰め物が羽毛の物が多く、携帯性がよいが、その分高価だ。ただ軽くて対応温度範囲も広いため、一枚でオールシーズン対応が可能なのは魅力的だ。(冬の山の中はさすがに厳しいが。。)
私はバイクツーリングの時からナンガのマミーシュラフを使っているが、丈夫で羽毛抜けも少ないので、愛用している。

最近は歩けるシュラフなんてものもあるらしいが、どこのピグモンですか?

・目張り
これは車中泊をする場合に、街灯やのぞきこまれることを防止するために効果的だ。家でいうところのカーテン代わりだ。
特に夜の車内でライトを使うと周りに丸見えになるので、ほぼ必須の装備と言っていいだろう。
また遮音や遮熱の効果もあるので、日中でも効果的だ。
車種ごとの専用品もあるようだが、私は銀マットを買ってきて切り抜いた。

ただ、目張りした車を夜の公園に停めていると確実に職質されるんだ\(^0^)/

・ライト
これも車内泊には必須だろう。
携帯のライトでも良いかもしれないが、できれば充電式LEDランタンや小型のLEDライトが良い。
私は裏に磁石がついているタイプのライトを、リアゲートの内側にくっつけることで車内を照らすようにしている。

また、ストラップも付いているので、ちょっとしたでっぱりに引っ掛けることもできるうえ、ポータブル充電器としても使える。

ついでにミラーボールも付ければ車内はメリージェーン(つのだ☆ひろ)状態だろう。

・整備道具・予備部品・油脂類
自転車や自動車に何かあった時、また日ごろのメンテナンスの際に必要になってくる。私はリアの床下収納部分にすべて突っ込んでいる。

整備道具としては、各種グリスやオイル、ドライバー、アーレンキー、ヘックスレンチ、樋口チェーンカッター、スプロケット外しくらいはあると良いだろう。

予備部品としてはチェーン、タイヤ、チューブ、エンドパーツ、ベアリング類、クリートといったところか。私はハンドルも一応持っている。
この辺は必要に応じて途中にある専門店で購入してもいいだろう。

それから、ガムテープは何かと重宝するので積んでおいて損はない。
カッターナイフなども何かと使う場面はあるが、職質を受けた際にあれなので刃渡りはあれなものが良い。

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・着替え
自転車用ジャージや日常の服については一週間分も積んでおけば問題ない。
この辺は後で買い足せるので心配する必要はないだろう。
ちなみにヘルメットやシューズなども予備があると良い。
積み込み方は、私の場合は写真の通り、天井部分にネットを張ってその中にポイポイ投げ入れてある。
この方法、副次的だが日中は遮熱効果もある。

必需品としてはこんなところだろうか。
これからはあると便利なものについて説明していこう。

サコッシュ
ちょっとお風呂に行くときに着替え道具を入れたり、出先の道の駅でお土産を買った時など、何かと便利に使える。
山岳ジャージを着る勇気はなくとも、赤玉サコッシュならかわいらしいでしょ?

・スピーカー
一人で車中泊をするとわかるが、静かになりがちなので何かしらBGMをかけておくと心地よい。
ANKERなどは安い割に音質も安定しているようだ。

邪魔にならない程度の小型の物であれば何でもよいが、私は張り付けたものをスピーカーにする振動型スピーカーを使っている。
これならホイールハウスや空き箱につけるだけでそれなりの重低音が出るので、洋楽なんかでも比較的よく聴こえる。
ちなみに振動型スピーカーは中の空洞が大きいほど音が良く出るので、屋根につけると車全体をスピーカーにもできる。
色々試してみたが、家の中でも洗濯機やキッチンシンクはいい音がする。

・リチウムイオンバッテリー
携帯できる小型の物から、家庭用コンセントの利用できる大型のものまであるが、車中泊ならできれば家庭用コンセントを利用できるものが良い。
ちょっとした物なら車のシガーソケットからUSB給電したり、コンバーターで100V電源を取ることもできるが、昨今はなんでも電子化、IoT化しているので、デバイスの充電は必須だ。私の装備だけでも、自転車用電動コンポ(Di2)、ノートPC、カメラ、携帯、一眼レフ、サイコン、ライト、自転車用ライト、スピーカー、ドローン、サーキュレーターとこれだけある。人によってはここにミニ冷蔵庫、電気毛布なども追加されるであろうから家庭用コンセント付きのバッテリーはあると便利だ。
また小型デバイスは繊細なので、電圧が安定しない車内電源は場合によってはデバイスに致命傷を与えかねない。
私が利用しているのはSuaokiという中国メーカーの120,000mAh / 400Wh正弦波出力の物で、AC,DCどちらも利用でき、充電方法も家庭用コンセント、シガーソケット、ソーラーパネルからと利便性が良い。

<追記>

上記の製品は、後継機も発売されたようだ。

リチウムイオンで中国製というとチャイナボカンシリーズのイメージがあるかもしれないが、この製品は売れているだけあって安定している。
ちなみに競合製品としてAnkerのPowerHouseという製品があるが、微妙に高い。

・ソーラーパネル
これは前述のバッテリーを充電するために屋根に取り付けている。
単結晶多結晶モデルがあるが、最近は発電効率に優れる単結晶モデルが主流のようだ。ただし単結晶モデルは価格が高いうえ、肝心の発電効率についても多結晶モデルとそこまで大きな差はないので、私は安価な多結晶モデルを搭載した。

購入したECO-WORTHY製100W(12v)のモデルで実際の充電は1時間当たり晴れている日で60w程度となるので、自転車に乗って帰ってくるころにはバッテリーは充電が完了している。

なお過充電などが起きないようにバッテリー側で制御しているので、パネルとバッテリーはポン付けでいける。(ケーブル延長したい場合は延長ケーブルを追加購入すればよい。)

・サーキュレーター
これはあると便利だ。
自転車に乗って帰ってくると、車内がとんでもない高温になっている。
一刻も早くこの熱を外に逃がしたいと思ったら、ドアを開けてサーキュレーターのスイッチをぽちっとしておけば、2~3分で外気と変わらない状態になる。

また洗濯物を乾かしたい時にも風を当てておけば早く乾くので、何かと重宝する。

・携帯コンロ、ガスコンロ、ガスボンベ
朝コーヒーを飲みたい時、夜小腹が減ってカップ麺を食べたい時、予想以上の寒さで車内を温めたい緊急時(一酸化炭素中毒対策はしてね)一台あると便利だ。
私は鍋などが載せられる大型のものと、携帯用の小型の2種類を装備している。

・キャンプ道具
テント折りたたみ椅子折り畳みテーブル焚き火台調理道具一式
山の中で星が綺麗だったら外でキャンプも楽しい。たき火を見ながら酒を啜るそんな日があってもいいじゃない。

・食料品
段ボールにまとめて入れてある。
山の中に入ってしまうと、スーパー・コンビニがなかったり、温かいものが食べたくても食べられなかったりする。
そんな時には前述のコンロを使ってカップ麺やレトルト食品を温める。
ちょっと贅沢したい時は銀座カリーがお薦めだ。

サバやサンマの缶詰は100円で買えるのにたんぱく質が豊富(20g前後)で素晴らしい。
また魚肉ソーセージは日持ちして栄養も申し分なく、塩分も摂れるので、補給食として背中に一本入れ置くと良い。
カップ麺は飽きないようにいろいろな種類を揃えておくのも一つの工夫だ。

私の車はダッシュボード下の物入れまで食品でいっぱいになっているが、あるに越したことはない。

ただ事故った時はサバ缶や魚肉ソーセージが現場に散らばってシュールな光景になるのだろう。

プロテインBCAAクエン酸マルチデキストリン
今日の朝何食べた?・・・・ そうだね、プロテインだね!

・撮影機材
自転車に乗っているときは携帯のカメラを使っているが、いざ良い景色を見つけたときのために一眼カメラ(EOS 8000D)と替えレンズ3本(望遠ズーム、単焦点中望遠魚眼)、三脚を装備している。
また山の中は暗く星景写真を撮るには最適なので、ポータブル赤道儀も積んでいる。
ドローン(DJI MAVICPRO)も自撮り用に積んでいる。。

<追記>
今はMAVIC2PROに機種変更している。

・お酒
飲む人は積んでおくと良い。私はドアポケットにマッカランを、助手席スペースにはみたけを積んでいる。

ちなみに冷やしておくために保冷バックを一つ持っていると、スーパーから宿泊ポイントまで移動する間も食料品やお酒の鮮度を維持できるので便利だ。

と、大体はこんなところだろうか。
もし装備やそのほか質問などがあればお答えするので、コメント欄やメールで問い合わせていただければと思う。

具体的なお金の話は次回にでもしよう。