今回紹介する峠は、前回紹介したアンヌプリの隣に位置するチセヌプリである。
チセヌプリは「チセ(アイヌ伝統の家屋)に似た山」という意味だそうで、アンヌプリの「絶壁に向かってある山」とはだいぶニュアンスが違う。
なおアンヌプリよりも山としての標高は低いが、峠としてはチセヌプリの方が高いという逆転現象が起きている。
チセヌプリを抜ける道路は、ニセコパノラマラインと呼ばれるルートで、道路のつくりや景観もドライブには向いた道といえる。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★☆☆☆☆☆
景観: ★★★★★★☆☆☆☆
路面状況:★★★★★★★★★★
距離
19.9km
最大標高差
721m
平均斜度
全体:3.6%
上り:5%
下り:5.9%
獲得標高
上り:815m
下り:103m
・補給ポイントについて
チセヌプリのスタート地点は、ニセコ大橋からとする。
頂上までの全長は19.9㎞だ。
アクセスはニセコ駅が近いので電車も利用できる。
また道の駅ニセコビュープラザも近いので、自動車を置いて走りだすこともできる。
また、ヒルクラの後は綺羅の湯(500円)という駅前の温泉で汗を流そう。
泉質は普通だが、サウナは石にセルフで水を掛けるタイプなので、ガンガンに熱くすることもできる。
また、施設内に乾燥までできるAQUAのランドリー(400円)があるので、温泉に入っている間に洗濯を済ませてしまうこともできる。
その他休憩室や食事スペースもあり、無料Wifiもあって設備としては至れり尽くせりだ。
・ラストコンビニ
ラストコンビニは、スタート地点から見えるセブンイレブンだ。
・ラスト自販機
自販機は更に少し先にあるニセコチーズ工房という店の軒先にあるものが最後だ。
・実走レビュー
スタートすると最初の1.5㎞程は平均6%強の勾配で登っていく。
セブンイレブンの手前は10%程度になるので、いきなり走り始めると脚がびっくりするかもしれないので、注意だ。
その後500mほどの緩い登りを挟んでから、再度2㎞強は5%程度の勾配で登っていくことになる。
ニセコアンヌプリ国際スキー場の看板が見えたら登りは落ち着き、約1㎞進むと下り勾配になる。
下りは1㎞と比較的長めだ。
また下り坂の途中には「甘露水」という湧き水もあるので、天然水好きは立ち寄ってみるのも良いだろう。
下り終わってから700mほどの登り返しを行くと、丁字路に当たるので右に進もう。
ここから下り区間はなくなる。
またこの先の区間は概ね5%程度の勾配が続くことになるので、タイムをねらう場合や疲れたくない場合は、ペースを作って登ると良いだろう。
ここからチセヌプリスキー場までの5.5㎞区間は、途中で景色が開ける場所はあるが、それ以外は景色的に大きく変わることはないので、登りには集中しやすいだろう。
ちなみにスキー場の手前に公衆トイレがあるので、催したらありがたく利用させていただこう。
スキー場を越えて1.5㎞弱進むと、アンヌプリからの道路と合流する交差点がある。
今回はそのまま直進しよう。
ここから先も勾配が大きく変わることはないが、今までと比べると少し勾配の緩い区間が長めになる傾向がある。
2㎞ほど進むと景色が開けてきて、今まで登ってきたルートを見下ろすことができる。
ここから先は景色が良い道が続く。
頂上までは残り3㎞弱となる。
最初の1.3㎞ほどは勾配が幾分増して6%程度だが、後半は緩んで3~4%程度になるので、ラストスパートといきたい。
アンヌプリから合流する交差点から頂上までの間に、180度コーナーが5回ある。3回目のコーナーを過ぎて、体感で勾配が緩んだなと思ったらラストスパートと考えておけば間違いはない。
・頂上施設について
頂上は小さな駐車場と町の境を示す看板しかないが、ニセコの街を見下ろすことができるので、峠に来たという達成感はある。
・路面状況について
路面状況は良好で、特に気を付ける箇所はない。
ただし休日は、ドライブの自動車やツーリングのバイクが多いので、少し鬱陶しいかもしれない。