#152 ぼんさん越(五家荘側)でヒルクライム!秘境ルートは補給に注意!

ついに「え、登らないんですか?」史上初の10個星の峠が出現した!
峠の名前は、ぼんさん越だ。
ぼんさん越えは、熊本県八代市泉町樅木(五家荘/ごかのしょう)と宮崎県椎葉村不土野の間を結ぶ、峰越連絡林道椎葉五家荘線にある峠で、九州の舗装路としては最高標高地点(1480m)となっている。
なおこの峠はGoogleMapでは探すことができず、なんとなく道がありそうな気配があったので調べてみたら峠だったというマイナーな峠だ。(ツーリングマップルなど、紙の地図であれば載っている)
ぼんさん越の由来は、寺のない樅木(もみき)の人々が頼りにしている寺が椎葉の日添(ひぞえ)にあり、必要に応じてお坊さんを呼びに行ったことからこの名がついたのだという。
またこの峠にはぼんさん越以外にいくつかの呼び名が存在しているようで、看板によっては椎葉越(しいばごえ)や県境峠と書かれている。

今回は前回に引き続き、ぼんさん越の椎葉村からの登りをお伝えしたい。 ・峠スペック 坂バカ度:★★★★★★★★★☆...

・峠スペック

坂バカ度:★★★★★★★★★★
景観:  ★★★★★★☆☆☆☆
路面状況:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

距離:17.43km
平均勾配:5%
最低高度:545m
最高高度:1,483m
高度差:939m

・峠の特徴について

先に星10個になった理由を説明しておくと、峠のある場所が九州のど真ん中の山深くにあり、アクセスが容易ではないからだ。
峠単体の難易度としては路面を考慮に入れて星7つなのだが、この峠のスタート地点にたどり着くには、前回紹介した二本杉峠を越えてくるか、人吉市方面からアップダウンをこなしてくるか、ぼんさん越を反対側(椎葉村)から越えてくる必要がある。

また私が登った際は晴れ予報だったにもかかわらず雨だった。
地元の方によると山間部故に天気予報は外れやすく、あまりあてにできないとのことだったので、この点についても到達難易度を上げる要素となる。

では早速コースについて説明したい。
雨の中だったので、二本杉峠と同様に写真に面白みがありませんが、どうかご勘弁を。。
またルートラボでデータを取得できなかったので、Staravaからデータを流用する都合で、部分的な平均勾配などはお伝え出来ない。
多少感覚的にはなるが、できる限りの情報をお伝えしたいと思う。

・補給ポイントについて

スタート地点は、国道445号線から分岐する交差点からとする。
峠の全長は17.4㎞だ。

・ラストコンビニ

コンビには近くにはないので、十分な補給食がない場合にはこの峠には挑まないほうが良いだろう。
一応補給ができそうなお店が五家荘にあるが、行っていないので営業時間などは不明だ。

・ラスト自販機

一方こんな山の中でも自販機はあるもので、森林の停車場ごかんしょという食事処(やっているのかわからない)にあるものが最後となる。

少しコースを外れるが、もう少し山奥の場合は五家荘観光案内所にもある。

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・実走レビュー

スタートすると、道は最初から細い。
また路面も荒れ気味で、一種の高揚感に胸が高まる。

約3㎞地点にある高尾荘という廃業した宿まで5%前後の登りが続く。
上述したコース上のラスト自販機はこの宿の手前だ。

宿から6.7㎞地点の林道への分岐までは勾配は緩めで、アップダウンを繰り返す。
標高もほとんど変わらない。

所々で分岐があるが、迷うようなことはないだろう。

林道の分岐点を右に進み、200m程行くとさらに分岐するので、登っている右の道に進もう。

なお分岐から先は10%程度の勾配の細い道を登っていくことになる。

1.5㎞程は谷を左手に見ながら進み、その後は折り返して右手に谷を見ながら1.7㎞程進んでいく。
この区間の勾配は6~8%前後であったと思うが、そこまで激しい登りではない。

ここでまた分岐(正確には丁字路)が現れるので、左に進もう。
ぱっと見はまっすぐッぽいのだが、看板があるので指示に従おう。
この地点で9.5㎞となるので、折り返しは過ぎたことになる。

9.5㎞地点を過ぎると道は勾配を増していく。
ここから12㎞地点までは10%前後の勾配が続く。

この区間は道幅が狭くガードレールなどもないので、転落には注意したい。
ここで落ちたら、たぶん助けが来る確率はかなり低いだろう。

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(交通量はほとんどないので落ちるようなことはないと思うが。。)
12㎞地点を過ぎてからは、勾配は少し落ち着いてくる。

16㎞地点まで平均5%前後の登りが続くことになる。

もちろん10%程度になる区間もないわけではないが、長くは続かない。

謎のプレハブ小屋があり、その先の大きなヘアピンカーブを越えたら16㎞地点だ。

ここからゴールまでは約1.5㎞となる。
ここからは再度勾配もあがり、頂上付近まで10%が続く。

すこしずつ見晴らしが良くなり、連なる山々を横目に登ることができる。
(雨の日はそれはそれで幻想的だった)

直線的な道を2度ほど折れると、頂上が見えてくる。

・頂上施設について

頂上は駐車場になっており、簡易トイレが設置されている以外は特に設備はない。
また見晴らしも望めないので、写真を撮るなら峠の少し手前がお薦めだ。

「秘境ルート開道の碑」という正にその通りの石碑があるので、登頂記念に是非とも写真に収めてほしい。

・路面状況について

路面状況は悪い。
苔むしている個所、舗装がはがれている個所、道幅の狭さ、落石。

しかしこれこそ到達しづらい秘境というべき路面状況であり、この道を登る者にとってはアトラクションに過ぎないのかもしれない。
とはいえ人がいない地域なので、パンクやメカトラブルへの備えには万全を喫してほしい。

・その他

私が登った4月は、下界は春の陽気でも頂上には雪が残っていたので、防寒対策もしっかりしておきたい。(私は夏装備で行って、頂上で雨に打たれ震えた(笑)