今回紹介する峠は、宮城県と山形県の間に掛かる、花立峠である。
花立峠は距離は短いながら、勾配がきつい区間が長く続く峠で、また景色が素晴らしい峠である。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★☆☆☆☆☆
景観: ★★★★★★★★★★
路面状況:★★★★★☆☆☆☆☆
距離
7.4km
最大標高差
497m
平均斜度
全体:6.7%
上り:7.9%
下り:6.2%
獲得標高
上り:524m
下り:31m
・補給ポイントについて
スタート地点は県道63号から分岐するこの交差点となる。
アクセスとしてはJR陸羽東線鳴子御殿湯駅から10㎞ほどとなる。
鳴子温泉と合わせて日程を組めば、ちょっとした温泉ツーリングだ。
とはいえ、この辺は何かと自動車のほうが便はいいだろうから、どこかでレンタカーというのが楽だろう。
・ラストコンビニ
ラストコンビニは、交差点にある「おにっこ」というローカルなコンビニ風スーパーだ。(写真は撮り忘れてしまった。。)
朝7時から開店しているようなので、問題ないだろう。
峠の途中に自販機は存在しないので、コンビニで補給は済ませておこう。
・実走レビュー
スタートすると、600mほど緩やかに登るが、すぐに下りになる。
下りも600mほどだ。
この区間は足慣らしとして消化すると良いだろう。
この区間が終わると、オニコウベスキー場の横を抜けて、とても気色の良い区間が始まる。
距離にして2.5㎞ほどであるが、景色が良い一方で、平均斜度は7.8%となる。
しかしそれにも勝って景色が良いので、登りながらもついつい笑顔になってしまうこと請け合いだ。
とにかく開放的な景色が広がり、まるでどこかのアルプスに迷い込んだようである。
この景色の良い区間を過ぎると、一旦緑のトンネル区間に入っていくことになる。
最初の300mほどは平坦に近いので、ここで脚を休めておこう。
というのも、そこから先は1.5㎞の区間で平均斜度が10%となる。
また、登っているうちに緑のトンネルがなくなり、直射日光を浴びることになるので、晴れているとかなり暑くなってくるはずだ。
何とか登っていくと、再度200mほど勾配が緩む区間が現れる。
この区間は日影もあったので助かった。
ここまでくると頂上までは1.6㎞ほどとなるが、ここから先は階段式の登りになる。
平均勾配は9%となるため、きつい区間は12~13%となる。体感的には常に10%超えだ。
なんとなく雰囲気的に頂上が近いなという感じになってくると、3回ほど180度コーナーが続く。
これを過ぎれば頂上はすぐそことなるので、最後の踏ん張りだ。
・頂上施設について
頂上には花立峠を示すものは、道路情報看板だけだ。
ちなみに山形側は看板にも記載がある通り、ダート区間があるためロードでの通行はできない。(できないことはないかもしれないが、お薦めはしない。)
なお頂上からの景色も良い。
タイムを狙う場合には、スター直後で頑張って貯金を作り、後半のきつい区間をマイペース走法でこなすのが良いだろう。
ただし、前半を飛ばしすぎると後半確実にタレるので、出し切ってしまわないように注意だ。
・路面状況について
路面はそこまで荒れている個所もなく、至って普通である。
ただし道幅は広くないので、下りの際は対向車に注意してほしい。
また、この峠も熊の出没があるようなので、声を出したり、鈴をつけたりして対策しよう。(最近のニュースで、熊除け鈴はあまり効果がないような話を見た気がするが。。)
・その他
ちなみに鬼首周辺には、綺麗な景色や、日本初のアーチ式ダムである鳴子ダムがあったりするので、時間があれば周辺もサイクリングしてほしい。
なおこの峠の隣に、秋田県へつながる鬼首峠があるが、旧道は通行止めとなっているので注意してほしい。(新道はトンネルだらけで大型車両がたくさん通るので、行かないほうが良い)