今回紹介する峠は、早池峰山(はやちねさん)である。
早池峰山は盛岡の南東に位置し、北上山地の最高峰にして日本百名山の一つだ。
その早池峰山の登山口がある標高1200m付近までのヒルクライムとなる。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★★★☆☆
景観: ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
路面状況:★★★☆☆☆☆☆☆☆
距離
8.2km
最大標高差
735m
平均斜度
全体:8.9%
上り:9%
下り:0%
獲得標高
上り:728m
下り:0m
・補給ポイントについて
スタート地点は、土日の自家用車交通規制がかかる、岳のバス停からとする。
頂上までの全長は8.2㎞と長くはないが、ここまで来る時点でそれなりに登ってきていることと、平均勾配は8.9%と厳しい峠である。
・ラストコンビニ
コンビニは近くにないうえ、6㎞ほど離れた最寄りの道の駅には食品はないので、多めに補給食を用意しておいた方が良い。
一応、そばにレストランはある。
・ラスト自販機
自販機はスタートしてすぐの山荘にあるものが最後だ。
また飲料水という意味では、早池峰総合休憩所の軒先に水道があるので、これを利用しよう。
・実走レビュー
スタートするとすぐに激しめに登っていくことになる。
すぐに交通規制用の門が現れるが、今回に限ってはこの門を越える前に傾斜は10%を超えている。
そのまま進んでいくと、もはや自然に飲み込まれる寸前の早池峰国定公園の看板が出迎えてくれる。
勾配はきついながら、全体を通してほとんど緑の中を進んでいくので、直射日光を浴びることは少なく、その点では登りやすい。
また、前半は至る所で滝を見ることができるので、マイナスイオンをたっぷりと吸収しておこう。
正直なところ、滝以外に風景が変わることがあまりない。とにかく淡々と登っていくという作業をしていくだけだ。
場所によっては、若干勾配の緩くなる箇所もないわけではないが、基本的に大きく変わることはないので、ダンシングも織り交ぜながら使う筋肉が偏らないように調整しよう。
スタートからほとんどといって良いほど10%の勾配をヒーヒーいいながら、6㎞ほど進んでいくと早池峰総合休憩所が見えてくる。
ここは最初に書いたとおり、飲料水が確保できるので、ボトルが心許ない場合は補給しておこう。
この休憩所を過ぎると頂上までは、残り2㎞ほどになるが、ここから早池峰山は更に試練を課してくる。
勾配は増して、この区間の平均勾配で9.7%となる。
体感では常に11%ほどだ。
今までと比べると、頭上は空が見えるようになり、道も直線的になってくる。
市の境界線を示す看板が頭上に出てきた先がカーブになっているので、それを曲がればゴールまでは200mほどだ。
最後の直線は空に向かって伸びているので、全力で踏み込もう。
・頂上施設について
頂上には、トイレと山小屋、バス停があるだけで、自販機などはない。
自家用車規制シーズンの6月から8月に登れば、頂上はバス待ちの登山客で溢れている。
せっかくなので、疲れていても山頂ゴールを決めるつもりで飛び込んでいこう。
タイムを狙う場合は、ペースを作って登ろう。
勾配はきつくとも、大きな変化は少ないので、残り距離を意識しながら調整すれば、出しきることができるだろう。
・路面状況について
路面状況はあまり芳しくない。
頭上が気に覆われている前半から中盤では、路面にコケが生えており滑りやすい。
私が登ったのは雨の後だったが、登りでトルクを掛けると滑る箇所もあった。登り下り共に注意してほしい。
また、路線バスが通ると道はいっぱいになってしまうので、余裕がなければ停まってやり過ごそう。(停まるときは道端のコケに注意だ!)
ちなみに、交通規制期間でもバイクは通れるので、前や後ろからバイクが来ても驚かないようにしよう。