今回紹介する峠は、大阪の南部に位置する葛城山だ。
大阪には1000mを超える峠は存在せず、この葛城山が、自転車で越えることのできる大阪で最も標高の高い峠ということになる。
また葛城山の大阪側にはいくつかの登坂ルートがあるが、私が登ったのが台風の後ということもあり、今回紹介する本谷林道ルート以外は通行が難しかった。
このルートは葛城山への最短ルートとなっており、その分平均勾配も他のルートと比較して高めとなっている。
ちなみに大阪には葛城山は二つあり、今回紹介するのは大阪府と和歌山県の県境にある方で、和泉葛城山と呼ばれている。
大阪府と奈良県の県境にある葛城山の方が標高は高いが、自転車で登ることは出来ない。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★★☆☆☆
景観: ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
路面状況:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
距離
11.7km
最大標高差
740m
平均斜度
全体:6.3%
上り:7.2%
下り:3.2%
獲得標高
上り:749m
下り:16m
・補給ポイントについて
スタート地点は、河合町の交差点からとする。
タイムを計る場合などは、もう少し先のこの地点からとなる様だ。
・ラストコンビニ
ラストコンビニは、スタート地点の交差点を岸和田市街に向かって2㎞ほど進んだところにあるデイリーヤマザキが最後となる。
大阪と言えど比較的田舎なので、補給を忘れると山の上まで自販機以外はないので注意しておこう。
・ラスト自販機
ラスト自販機は、タイム計測に使われることの多いスタート地点となる交差点にあるものが最後だ。
この日は平日の午後であったが、熱心なサイクリストが見受けられた。
・実走レビュー
スタートして最初の3㎞は、3%程度の比較的穏やかな道のりとなる。
徐々に勾配は上がっていくことになるので、ペースを作って行くにはちょうど良い前振り区間となるだろう。
3㎞地点辺りから勾配は徐々に増していく。
ラスト自販機のある交差点付近(4.8㎞地点)までの2㎞弱の区間で平均4%強だ。
交差点まで来たら左折しよう。
初見だと直進しそうになるが、見落とさないように注意だ。
交差点を左折してから勾配はぐっと上がる。
ここから頂上付近の分岐までの6㎞区間は、平均9%となる。
5.5㎞地点付近から山の中に入っていくことになるが、
この先の区間は勾配変化が激しく、場所によっては15%程度まで勾配が上がることもある。
7~800mほど10~15%程度のきつい区間が続いて、1~200m程の6~7%程度の区間が繰り返される。
淡々と登るよりも、シッティングとダンシングをうまく使い分けて登る方が楽に登れるだろう。
また所々で2~3%程度まで勾配の下がる区間が、短いながらも存在する。
そういった区間をうまく使って脚を休めたい。
9㎞地点付近には、長めの暖勾配区間もあるので、終盤に向けた休息区間として利用すると良いだろう。
ちなみに個人的には、9㎞地点付近の暖勾配を過ぎてから分岐までの区間が長く感じた区間だったので、追記しておく。
この区間は基本的に木に囲まれており、昼であっても比較的暗い。
夏であれば日影となって涼しいが、冬には凍結の恐れがある。(凍結しても見つけづらそうだ)
また景色が見えず単調なので、どの辺を走っているのかが分かりづらい。
きつい区間を登り切ると丁字路の分岐が現れるので、これを右折しよう。
ここから頂上まではラスト1㎞だ。
一旦短い下りを挟んでから、600m程は10%強の勾配を登ることになる。
登り切ったところに交差点が現れるので、右折して山頂方面に進もう。
300mほど進めばゴールだ。
・頂上設備について
頂上にはトイレと展望設備が設置されており、和歌山方面を一望できる。
ただしトイレの前にある水道は、蛇口がなく使用不可になっている。
・路面状況について
路面状況については、私が登ったタイミングの悪さもあり、木や落石が散乱していた。
常時こういう訳ではないと思われるが、路面自体もあまり良いとは言えず、日影で路面状況を掴みづらいので下りは注意してほしい。
タイヤの嵌る隙間が開いたグレーチングもあったので、併せて注意が必要だ。