今回紹介するのは、和歌山県の北部に位置する、高野山の九度山町からのルートについてだ。
高野山と言えば和歌山の一大観光地であるが、それは自転車乗りにとっても同様だ。
山があり、山の頂上に観光スポットがあるとなれば、登るしかないだろう。
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・峠スペック
坂バカ度:★★★★☆☆☆☆☆☆
景観: ★★★☆☆☆☆☆☆☆
路面状況:★★★★★★★★☆☆
距離
18km
最大標高差
769m
平均斜度
全体:4.1%
上り:5.6%
下り:3.2%
獲得標高
上り:804m
下り:51m
・補給ポイントについて
スタート地点は、高野下駅のそばにある赤瀬橋交差点からとする。
ゴール地点までの距離は18㎞と、獲得標高の割には長めだ。
高野山へ登る拠点としては、道の駅柿の郷くどやまを利用すると良いだろう。
・ラストコンビニ
コンビニはスタート地点そばにはないので、3㎞ほど離れたローソンかファミリーマートを利用しよう。
・ラスト自販機
ラスト自販機は、矢立交差点の先にあるはなさかドライブインにあるものが最後だ。
なお食事処も兼ねているので、補給にシビアになる必要はないだろう。
・実走レビュー
スタートして最初の4.5㎞ほどは、比較的穏やかな勾配が続く。
一か所だけ10%勾配になるカーブがあるが、それ以外は足馴らしに丁度良い区間と言えるだろう。
4.5㎞地点は、かじかドライブインという施設を目安にすると良い。
4.5㎞地点を過ぎたところから登り始める。
ここから9.5㎞地点までは、平均6%弱の登りが続くが、勾配変化はそこまで大きくないので、ペースを作って登っていくと楽に進めるはずだ。
この区間は道幅の狭い箇所が多い。
登りとはいえ、対向の自動車やバイクには十分注意してほしい。
9.5㎞地点からは、11㎞地点にある矢立交差点までアップダウンとなる。
この区間にある下りでは、しっかりと脚を休めておこう。
矢立の交差点を過ぎると、再度登りになる。
ここからは6.6㎞に渡って6%弱の勾配が続くことになり、コンスタントな登りとなるため休める区間がない。
なぜか1か所だけある標高看板は、登ってきた標高の目安にすると良いだろう。
新しく作られた橋が見えてくれば、残りは1㎞弱となる。
ただし、この区間は勾配も10%程度まで上がり、終盤の疲れも相まってタレやすいので注意が必要だ。
交差点が現れれば、きつめの登りは終わる。
ここから500mは、ゴールとなる金剛峯寺大門までラストスプリント区間となる。
微妙に下り気味なので、スピードは乗せやすいはずだ。
・頂上施設について
大門を左折すると高野町の街中に入り、お土産物屋やコンビニもあるので休憩には困らない。
また自転車を押しての歩きにはなるが、ヒルクライムの後に金剛峯寺や奥の院といった寺院を見学することができるのは、高野山だけのご褒美と言えるだろう。
私もいくつかの寺院を回らせてもらったが、お薦めは弘法大師の眠る奥の院だ。
奥の院に繋がる墓所は、どこかピンとした空気が流れており、お墓ではあるが清々しい気持ちになることができる。
また奥の院自体も荘厳な雰囲気ではあるが、気持ちが安らかになり、建物の雰囲気と合わせて宇宙にでもいるような感覚になり素敵であった。(写真撮影禁止のため、奥の院内の写真はありません)
・路面状況について
路面は全体的に良好だが、前半は道幅の狭い所と注意を促すための凸凹舗装がある。
また矢立の交差点を過ぎてからは、交通量が増加する。
特に土日に登ると、観光バスによる渋滞で自転車も止まらざるを得なくなるので、注意が必要だろう。