今回紹介する峠は、徳島県の西部に位置する落合峠だ。
落合峠へのルートの途中に棧敷峠を通過するので、この峠を経由したルートで紹介したいと思う。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★★★★★
景観: ★★★★★☆☆☆☆☆
路面状況:★★★★★★☆☆☆☆
距離
24.2km
最大標高差
1438m
平均斜度
全体:5.9%
上り:7.7%
下り:5.8%
獲得標高
上り:1576m
下り:149m
・補給ポイントについて
スタート地点は、この地点からとする。
コースの全長は24.2㎞と長く、獲得標高は1500mを超える。
・ラストコンビニ
ラストコンビニは、スタート地点から2㎞離れたミニストップだ。
・ラスト自販機
自販機は、スタート地点から300mほど進んだところにある物が最後となる。
・実走レビュー
スタートすると、最初の2㎞は5%程度の勾配となる。
実際には徐々に勾配が上がっていく感じで、無理のないスタートをすることができる。
次の2㎞区間は平均7%と勾配は少しずつ厳しさを増していく。
途中から道が細くなるので、対向車には注意したい。
とはいえ、交通量は多くないのでそこまで気にする必要はないだろう。
4㎞地点を過ぎると分岐が現れるので、これを左折しよう。
4㎞地点からの2㎞区間平均9%と、勾配はさらに厳しくなる。
道も徐々に山道らしくクネクネとし始める。
特に6㎞地点前後ではヘアピンカーブが現れ、瞬間勾配は13%程度になることもある。
6㎞地点からも、まだ勾配は増していく。
ここまでで分かると思うが、綺麗に勾配が増していくので、進んでいくほどにきつくなる。
この区間の平均勾配は10%を超える。
特に7㎞地点からは平均12%を超える勾配となっており、どう走っても辛い。
とにかく自分のペースで、できるだけ疲れないような走り方を探そう。
ありがたいことに、勾配変化だけはあまりないので、ペースは作りやすいだろう。
8㎞地点からの2㎞区間も、平均勾配は10%となる。
10㎞地点まで来れば棧敷峠の頂上までは1.3㎞程になり、もう少しだ。
10㎞地点を少し超えたあたりで勾配はいったん緩むが、そのまま進んでいくと携帯の基地局があり、そこからもう一度勾配はきつくなる。
10%の勾配を300m程進むと、棧敷峠の頂上が見える。
路面工事で通行止めのため直進できなくなっているが、落合峠へは右折となるので心配いらない。
ここまででも、平均勾配10%弱の区間が8㎞以上に渡って続いており、十分難易度の高い峠と言えるだろう。
ちなみに棧敷峠の標高は1000mを超えている。
・桟敷峠から落合峠まで
落合峠までの残り距離は14㎞だ。
この先は一旦下りとなる。
下り区間は2㎞程続き、150m程標高を下げることになる。
標高が高いため空気がさわやかで、ダウンヒルは非常に気持ちが良い。
下り終わっても、その先3㎞程は2~3%の緩やかな登りなので、今のうちに脚を回復させておこう。
またこの区間も、緑に囲まれた非常に気持ちの良い区間となっている。
16㎞地点まで来ると、山奥にも関わらず民家があり、ここから勾配が増し始める。
ここから落合峠の頂上まで、8㎞強に渡って7%以上の勾配が続く。
特にここがきついといった特徴はないが、コンスタントに登っていく。
サイコンは大体8~9%程度を示していることが多い。
場所によっては10%を超えるが、最大でも13%程度で、それ以上になることはない。
とはいえ、スタート地点からはそれなりの距離を進んで疲れが溜まっている脚には、休みなく登り続けることはそれなりに辛いはずだ。
唯一の救いは、斜面が北側に面しており木陰も多いことから直射日光にさらされる時間が少なく、日焼けによる体力消耗が最低限で済むことだろう。
また所々に現れる滝からの音が、涼しさを増してくれる。
頂上はまだかまだかと登っていると、23㎞地点を越えたあたりから勾配がきつくなる。
ここまで来ると頂上までは700m程なのだが、この最後の700mは平均11%強の勾配となっており、最後の試練といえるだろう。
・頂上施設について
頂上には落合峠の看板があり、四国山地の山々を一望できる。
ただし天候の変化は激しいようで、私が反対側に降りて登り返してきた時には、既に五里霧中状態であった。
頂上にはトイレはあるが水場などはないので、水分補給には注意してほしい。
・路面状況について
路面状況について、舗装は山道としては良好だ。
ただし、散乱物やコケなどはそれなりにある。
また路上でカモシカに遭遇したので、下りでは野生動物との出会い頭の事故にも注意してほしい。