今回は岩手県と秋田県にまたがる焼石岳を貫く、森山峠の岩手側からの登りを紹介する。
この峠の岩手側からの登りはあまり峠らしくないのだが、自然を満喫できる素晴らしい道だ。
・峠スペック
坂バカ度:★★☆☆☆☆☆☆☆☆
景観: ★★★★★★★★☆☆
路面状況:★★★★★★★★★☆
距離
24.4km
最大標高差
590m
平均斜度
全体:2.4%
上り:6%
下り:6%
獲得標高
上り:881m
下り:313m
・補給ポイントについて
スタート地点はひめかゆスキー場の入り口の交差点からとする。
峠の頂上までの全長は24.4㎞と長い。
アクセスは、電車ならJR東北本線の水沢駅から国道397号線で一本だ。
スタート地点までの距離は15㎞程度だ。
ちなみに、私は道の駅平泉に車を置いてスタートしたが、そこからは25㎞ほどであった。
道の駅でなくても、もっとスタート地点に近い場所に公園などがあるので、そういったところでも良いだろう。
ちなみに道の駅には除草ヤギがいて可愛かった笑
・ラストコンビニ
最寄りのコンビニまでは9㎞ほどある。
・ラスト自販機
自販機は胆沢ダムの管理事務所にあるものが最後だ。
・実走レビュー
スタートすると、最初はまっすぐな道を5~6%ほどの傾斜で登っていくことになる。
(見よ!この直線具合を!)
走っていると左側に巨大なダムが見えてくる。
このダムは、日本最大級のロックフィル式ダムの胆沢ダムである。
かなり巨大な石積み式のダムは見ごたえがあるので、ダム見学によっても面白い。
このダムの周辺にはトンネルがいくつかあるので、走行には注意してほしい。
このダム周辺までの登りがこの峠の中では比較的厳しく、それ以降はアップダウンを繰り返すことになる。
またダムを越えると、それ以降は秋田側に降りるまで、道路設備以外の人口物はなにもなくなる。
自然の中をサイクリングするとは、正にこういうことを言うのだと実感できるような道だ。
できれば、携帯に久石譲のアルバムでも入れて、流しながらサイクリングしたら最高だと思う。
ダムを越えるとつぶ沼キャンプ場の看板があるので、ここから先はゆるゆるとアップダウンをしながら登っていく。
アップダウンはそこまで大きなものではないので、初心者でも問題ない。
コースの折り返しとなる12㎞地点で概ね標高は500mとなる。
中盤以降からは頭上が開けるが、両側は山と川で、ワイルドな景色が広がっている。
この辺は比較的登りが続くことになるが、きつくても6~7%ほどなので無理をしなければ問題はないだろう。
途中には森のカフェ(湧き水)があり、水は非常に冷たい。
暑い日には頭からかぶると、最高に気持ちが良い。
また峠の距離も長いので、ボトルの水も補給しておくと良い。
湧き水ポイントを越えて進んでいき、比較的直線的な道が増えてきて勾配が緩むと、後半になる。
後半も気持ちの良い道が続く。
道端には、いくつかの滝を見ることもできる。
長い橋が現れると頂上はすぐそこだ。
橋の上も非常に景色が良く、ほぼ平坦だ。
・頂上施設について
残念ながら、頂上はトンネルとなっているが、長いトンネルではない。
タイムを狙うような峠ではないので、ゆっくりとサイクリング気分で登るのにふさわしい峠だ。
どうしてもタイムというなら、勾配は緩いので、20㎞超のロングTTだと思って爆走しよう。
・路面状況について
路面状況は登り下り共に良好だ。
山の中にある路線としては驚異的な路面状況だろう。
唯一気を付けるべきは、野生動物の飛び出しくらいだ。
また、土日は自動車やバイクが増えるかもしれないので、注意してほしい。