埼玉4本目の峠は金山志賀坂線(標高1247m)である。
この道路は国道140号線を秩父から雁坂トンネル方面に向かい滝沢ダムを越え県道210号線に入ったところから始まる。スタート時点ですでに標高は600m程度となり、秩父市街から来る場合にはそれなりの脚を使っていることになる。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★☆☆☆☆☆
景観: ★★★☆☆☆☆☆☆☆
路面状況:★★★☆☆☆☆☆☆☆
距離
17.4km
最大標高差
701m
平均斜度
全体:3.9%
上り:6.6%
下り:4.6%
獲得標高
上り:785m
下り:121m
・実走レビュー
滝沢ダムはループ橋になっており、なかなか壮観な景色だ。
ここを右だ。
話を戻してしまって恐縮だが、県道210号に入る前に。。
国道140号線はトラックの往来もそれなりに多いようなので注意が必要だ。また県道210号に入ってしまうと補給ポイントがほとんどないため、国道140号線沿いの道の駅大滝で補給することをお勧めする。(ただし食事処のご飯はあまりおいしくない笑)
これで1000円はひどいだろう。。笑
ちなみに大滝にはバイク乗りに有名なバイク弁当(弁当箱がバイクの燃料タンクの形をしている)を販売している大滝食堂があるので、こちらに寄るのも面白い(自転車乗りも歓迎してくれる)
なおその先に酒屋があるので、そこでも補給は可能だが、個人商店なので営業時間は不明である。
国道140号の分岐は看板に沿って右に曲がる。
さて、210号に入りトンネルをいくつか越えてしばらく進むと道が分かれる。これは看板に沿って右に進んでいただきたい。直進すると長野へ抜ける三国峠(1700m)に続く道なのだが、埼玉県側の18㎞は舗装されていない道とのことで、どうしても進みたい場合は徒歩かMTBが必要になる。
右に曲がって進んでいくとニッチツという会社の採石場やワイルドなトンネル、鉱山従業員用住宅廃墟群が現れてくる。基本的に先程の分岐を曲がってしまえばあとは一本道なので、迷うことはないだろう。ただしニッチツに出入りするトラックが通るため、道幅が狭いところでは注意してほしい。
ビックサンダーマウンテンの入り口はここですか?
ワイルドな滝もある。
廃墟は何世代にも渡り使われていうようで古い建物から比較的最近のものまであるが、廃墟の中にある新しい消防施設。これは変な光景だ。
県道210号を入って少し行ったところには通常の人家もある。
途中にはトイレもあるので、催したらお借りしよう。
ちなみにこんな山奥でも鉱山労働者用の郵便局(現在は簡易郵便局とのこと)がありポストに手紙を出すこともできる。
郵便局の100m手前には「砂漠のオアシス」ならぬ「山の中の自販機」が存在するので、水分補給が必要な場合にはここでしっかり補給しておこう。
峠自体は極端に厳しい傾斜などはなく、最高でも瞬間的に13%になる程度だ。
・路面状況について
路面状況は林道のため十分に整備がされておらず、枯れ葉や木くずが散乱する場所も散見されるが、峠頂上付近に登山口があるため、自動車によって弾き飛ばされ気にするほどではない。
また頂上付近には、一部路肩が崩壊している部分があるので、注意したい。
・その他
また道の途中で景色が開けるといったことはなく、廃墟や季節に取り残されたような山の風景が一興であるが、逆に日が暮れるような時間に通るとかなり怖いかもしれない。
なおこの峠はそのまま進んでいくと299号線の志賀坂トンネル手前へぶつかる道となっているが、冬季は凍結・積雪により4月いっぱいまで両神山登山口で通行止めとなっているようだ。(自転車は抜けられる)
この登山口、階段の先はどう進むのであろうか。看板からも初心者向きではないことが読み取れる。
峠の頂上はトンネルとなっているため実際に山の頂上まで行くことはできないが、トンネルの時点でも標高は1200m程度となる。
峠としてはそれなりのスペックがあるものの、廃墟のせいかあまり人を寄せ付けない雰囲気がありこれはこれで楽しい峠だと思う。廃墟マニアヒルクライマーがいれば、ぜひ行っていただきたい。