今回紹介する峠は、滋賀県の東部に位置する鳥越峠のヒルクライムルートについてだ。
滋賀県と言えば、サイクリストにとっては琵琶湖一周のビワイチが有名だが、隠れた存在のヒルクライムスポットが、この鳥越峠だ。
ちなみに鳥越峠の隣には国見峠という峠もあるので、気になる方はそちらもチェックしてみてほしい。
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・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★☆☆☆☆
景観: ★★★☆☆☆☆☆☆☆
路面状況:★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
距離
10.4km
最大標高差
770m
平均斜度
全体:7.3%
上り:7.8%
下り:0.5%
獲得標高
上り:808m
下り:51m
・補給ポイントについて
スタート地点は、滝と渓流の高山キャンプ場の入り口からとする。
コース全長は10.4㎞と程良い距離感だ。
・ラストコンビニ
コース中、スタート付近にもコンビニは存在していない。
最寄りのコンビニまでは10㎞近く離れている。
・ラスト自販機
自販機は、スタート地点にあるものが最後となる。
頂上や峠を越えた反対側には何もないので、ここで水分の補給はしっかりと済ませておこう。
・実走レビュー
スタートすると、すぐに登りが始まる。
多少の緩急はあるが、淡々と登る印象だ。
この峠は2018年に訪れた時には、土砂崩れで通行できなかった。
今回は通行は出来たものの、落石や一部土砂崩れのポイントが見られたので、もともと地盤が弱いのかもしれない。
長雨などがあると、すぐに通行できなくなりそうな雰囲気があるので、登坂の際は晴れの日が続いた後を選ぶとよいだろう。
スタートして最初の橋まで1.7㎞程になる。
ここまでの平均勾配は7%強と比較的きつめだ。
橋を越えると、少しの区間勾配が弱まる。
相変わらず路面は悪い。
4㎞地点までの次の2㎞区間は平均7%弱となる。
この区間も多少の緩急があるので、脚を休めるのは比較的容易だ。
この峠は目印となるものが少ないので、距離に関してはサイコンを確認するのが良い。
6㎞地点までの2㎞区間は、さらに勾配は緩まり、平均で5%台となる。
ただし、ところどころ勾配は10%程度になることがあるので、油断は禁物だ。
また、このあたりはかなりワイルドな状況になっているので、ライン取りには気を付けよう。
5㎞地点辺りまで来ると、一旦景色が開けて登って行く先の道が見える。
この景色が見えたら折り返しだと覚えておくと、体力との相談がしやすい。
6㎞地点からの2㎞区間は勾配がきつめだ。
平均勾配は8%強となる。
大きなカーブが少なく、尾根に沿って比較的直線的に登って行くため、勾配がきついようだ。
この区間も勾配は細かく変化するので、所々で脚休めが可能だ。
8㎞地点からの1㎞区間も大きな勾配の変化はなく、8%前後の勾配が続く。
9㎞地点まで来ると、頂上かの様な見晴らしの効くスペース(駐車場?)が現れるが、ここは頂上ではないので気を抜かないようにしよう。
とはいえ景色は良く、琵琶湖を一望することができるので、休憩にはおすすめのスポットだ。
展望スペースを過ぎてからの1㎞は再度勾配がきつくなる。
平均は8%程で勾配変化は少ない。
既に頭上が開けており頂上が近く感じるが、まだ先は1㎞以上あるので、スパートを掛けるには少し早いかもしれない。
勾配が緩くなり始めれば、頂上までは500m程だ。
この区間はアップダウン区間になっており、平均勾配も2%台とかなり緩くなる。
体力が少なくなっていても、スパートは掛けやすいだろう。
・頂上施設について
頂上には林道開通を記念する石碑があるだけだ。
頂上からも琵琶湖を見ることができるが、前述の展望スペースからの方が綺麗に見える。
・路面状況について
タイミングもあるだろうが、とにかく悪い。
舗装路面自体はそれほど荒れていないものの、落石が多くパンクリスクが非常に高い。
また、落石によって側溝が埋まっているため、路面に水が溢れ出し川のようになっている区間が序盤から中盤にかけて続く。
水が流れたところはコケや藻の様なものが張り付き非常にスリッピーだ。
上り下り共に最大限の注意が必要だろう。
こういった路面状況なので、タイムを計る様な事は望めない峠だ。
ただ、なかなかにワイルドな状況なので、悪路好きなマニアックなライダーには楽しいコースと言えるかもしれない。