今回は前回に引き続き、不土野峠の宮崎県椎葉村(しいばそん)側からの登りについて紹介したい。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★☆☆☆☆☆
景観: ★★★★★☆☆☆☆☆
路面状況:★★★★★☆☆☆☆☆
距離
14.5km
最大標高差
585m
平均斜度
全体:4%
上り:5.9%
下り:2.7%
獲得標高
上り:615m
下り:36m
・補給ポイントについて
宮崎側からの登りのスタート地点は、日向椎葉湖の源流側にある交差点からとする。
頂上までのコース全長は、14.5㎞となる。
スタート時点で標高は約500mあるので、獲得標高は600m程になる。
アクセスするには、自走又は自動車ということになる。
自動車の場合は、上椎葉ダムにある女神像公園を始発点にすると良い。(トイレがある!)
・ラストコンビニ
近くにコンビニはない。
補給をするには、椎葉村まで10㎞以上ダムの外周路を戻る必要がある。
実はこの椎葉村は日本三大秘境村の一つとされており、コンビニが存在しない。
あるのは数件の飲食店とA-COOPのみとなる。
飲食店に入るなら、名物の椎葉そばのお店に入るとおいしいそばが食べられる。(がっつり食べたいなら食堂もある)
・ラスト自販機
自販機はスタート地点から5㎞程進んだところにある。
こんな山の中に自販機があるだけでありがたい。
その他に、頂上3.5㎞程手前に長寿の水という森のカフェがあるので、水分の補給には困らないだろう。
・実走レビュー
スタートすると、最初の7㎞弱は1%強の緩やかな登りとなる。
スタート地点に定めた箇所から漕ぎ始める人はいないと思うが、椎葉村の方から来るとずっと変わらない勾配で進んでくることになる。
不土野小学校が見えたらその先からが峠らしい登りとなる。
ちなみに、こんなところに小学校があり子供がいるのかとびっくりするような山の中だ。
たぶん日本中でも最も山奥の小学校ではないだろうか。
小学校を越えてから3㎞弱は民家の横を通りぬけながら登っていく。
平均勾配は6%になるので、今までと明らかに登りの質が変わる。
不土野小学校を越えて300m程行ったところに分岐があるので、ここは左折しよう。
3㎞弱進むとまた分岐が現れるので、今度はそのまま直進しよう。
ここまでで9.5㎞となる。
ここから頂上までは5㎞で平均勾配は変わらず6%だ。
分岐から1.7㎞ほど進むと、前述した長寿の水がある。
暑い日には給水だけでなく、頭から水をかぶることもできるだろう。
そこからさらに1㎞ほど進むと、山の中には珍しく大きな橋が現れる。
この付近の勾配も6%前後で大きく変わることはないので、辛いということはないだろう。
橋を渡ってから500m程行くとヘアピンカーブが連続する区間に入る。
ここまで来れば、頂上まではラスト2㎞強だ。
また勾配も平均では5%強と少し落ち着く。
木が伐採されて景色の開けたヘアピンカーブが現れれば、これが最後のヘアピンカーブとなる。
ゴールまでは700m弱だ。
直線を進んで緩いカーブを曲がると、その先が頂上になる。
・頂上施設について
頂上は前回紹介した通りで、特に何かあるわけではない。
このルートはタイムを測るというよりも、山の景色を楽しみながら進みたいルートと言えるだろう。
・路面状況について
路面状況は熊本側と比べると少し荒れているが、怖いというほどではない。
ただし、一か所だけ隙間の空いた側溝蓋があったので、上り下り共に注意しよう。
それよりもブラインドカーブが多く、道が狭いことに加えて林業に従事するトラックが走るので、上り下り共に譲り合いで進んでいきたい。