今回紹介する峠は、和歌山県の高野山から南東方向へ向かった地点にある、天狗木峠だ。
天狗木峠は、和歌山県と奈良県の県境に存在する峠で、国道371号線を高野山へ向かって登っていくと、途中で分岐してこの峠へ到達することができる。
もちろん高野町側からも到達可能だが、今回は371号線を経由するルートで紹介しよう。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★☆☆☆☆
景観: ★★★☆☆☆☆☆☆☆
路面状況:★★★★★★☆☆☆☆
距離
26.5km
最大標高差
919m
平均斜度
全体:3.4%
上り:6.7%
下り:4.5%
獲得標高
上り:1136m
下り:236m
・補給ポイントについて
スタート地点は、国道370号線から371号線が分岐する交差点からとする。
少しわかりづらい交差点なので、通り過ぎてしまわないように注意しよう。
コース全長は26.5㎞と長めだ。
・ラストコンビニ
コンビニは道中には存在しておらず、スタート地点から1㎞程離れたファミリーマート又はセブンイレブンが最後となる。
・ラスト自販機
自販機は、スタートして500m程進んだところにある、喜八という飲食店の軒先にある物が最後だ。
道中に湧き水的なスポットがいくつか存在しているが、パイプの元を見てみると明らかに山から流れる表流水なので、飲むのはお勧めしない。
・実走レビュー
スタートしてすぐの踏切を渡ると、さっそく登りがスタートする。
最初の登りこそすぐに緩やかになるが、その後は再度2.6㎞に渡って平均9%強の登りが待っている。
なぜいきなりこんなに登るのかというと、一旦小さな山を越えることになるからだ。
いきなりの登りなので、初見だと一気に疲れを貯めてしまう可能性がある。
このきつい登りが終わると、今度は登ってきた標高の半分以上を下る3.5㎞の下りとなる。
この区間は、路面状況があまり良くない。
またカーブも多く道も狭いので、対向車やオーバースピードには注意したい。
青看板が出てくると、下りも終わりとなり、そこから先は微妙なアップダウンを繰り返す。
距離としては、丁度10㎞を進んできたことになる。
10㎞地点からのアップダウンは登り基調ではあるが、川沿いの道を進む気持ちの良いルートだ。
この区間は8㎞強に渡って続き、途中にはいやしの湯という温泉もある。
前回紹介した高野山側からのルートで登り、帰りはこちらのルートで温泉に入って帰るというのも良いだろう。
区間の途中には分岐がいくつかあるが、常に高野山を示す看板があるので、迷うことはない。
また小さいながらトンネルがあり、中にはライトがなく路面(荒れていない)が見づらいので、明るいライトがあると良い。
少しづつ勾配が厳しくなってきたなと思ったところで、小さな橋が現れる。
橋の先にはきつそうな勾配が待ち構えており、ここから登る事を予感させる。
ここからは、4㎞強に渡って9%弱の勾配が続く。
基本的に平坦区間はないので、無理をせずにペースを刻もう。
特に中盤にある集落を越えてからは、10%強の勾配が1㎞ほど続くので、一番の耐えどころになるだろう。
勾配が少し緩くなり登って行く先の道が見えるようになって来る。
その先にトンネルが現れれば、この勾配区間は一旦終了する。
トンネルの先は右(下る方)が国道371号線の続きとなるが、これを左(登る方)に進む。
左に進むとすぐに10%勾配となり、これが1㎞弱続くことになる。
地図によると、これを登り切ったところが桜峠という峠らしいが、特に標識等はない。
また途中から道が細くなるので、対向車に注意しよう。
ここからは峠まで3㎞弱だ。
前半の1km程は平坦だが、徐々に勾配がきつくなり最終的に6%程度まで勾配上がる。
もし可能なら、この区間はラストスパート区間として走れるとタイムが伸びやすい。
ただし路面はあまり良くないので、その点は考慮しておこう。
・頂上施設について
頂上は、登り切ったところから少し下ったところにあり、交差点になっている。
交差点の看板の一つに、天狗木峠を示す看板がある。
その他の設備はないので、長居するような頂上とは言えない。
・路面状況について
路面状況は、国道としてはあまり良くなく、湧水や散乱物が見られる。
また前半と後半区間は、道幅も狭く舗装自体も良くない箇所があるので、落車には注意してほしい。
・その他
登った後の補給は高野町にいこう。
コンビニだけでなく、飲食店もあるので食事には困らないだろう。