今回紹介するのは、山梨県の西部に位置する池の茶屋峠の丸山林道だ。
丸山林道は山梨県富士川町と早川町を結ぶ林道で、タイトルにある池の茶屋峠は登山道の頂上を指しているが、今回は便宜上、車道の頂上も池の茶屋峠とする。
また池の茶屋峠は、富士川町から峠の頂上付近までは登坂が可能であるが、早川町側からは斜面崩壊に伴い通行止めとなっている。
ちなみに丸山林道の南に位置する林道五開茂倉線も、路面崩壊と落石のため無期限通行止め(現時点)となっている(林道通行規制情報)ので、サイクリングルート作成の際は注意してほしい。
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・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★★★★☆
景観: ★★★★★★☆☆☆☆
路面状況:★★★★★★☆☆☆☆
距離
15.8km
最大標高差
1381m
平均斜度
全体:8.7%
上り:8.8%
下り:0%
獲得標高
上り:1371m
下り:0m
・補給ポイントについて
スタート地点は、どの方面からもアクセスしやすく、なおかつ勾配がきつくなり始めるこの交差点からとする。
ゴールまでのコース全長は15.8㎞とそれなりの距離がある。
・ラストコンビニ
コンビニは、スタート地点そばには存在していない。
最も近いコンビニでも1㎞以上は離れている。
ただ、比較的街中に近いスタート地点なので、富士川町の市街地などで補給しておけば問題はないだろう。
・ラスト自販機
ラスト自販機は、林道入り口手前のみさき耕舎という地域の飲食施設にある物が最後だ。
コース沿いにある自販機としては、みさき耕舎の200m程手前にある物が最後となる。
このラスト自販機はコースの3分の1を進んだあたりにある物なので、もしその先の水分補給が不安なら必ずこの自販機で補給を済ませておこう。
・実走レビュー
スタートすると、道はすぐに登り始める。
スタートしてから、みさき耕舎までの5㎞強で平均勾配は9%強となっており、最初からかなり激しく登る。
個人的にこの区間が最も辛い区間だと感じた。
平均勾配が9%強なので、実際の登坂感覚としては10~13%程度に感じる区間がほとんどだ。
タイムを狙う場合や足つき無しの登坂を目指すにしても、前半はペースを一定にして無理をしないように登りたい。
また、みさき耕舎手前の集落は非常に風光明媚で、日本のふるさとと言った景色を楽しむことができる。
サイクリング気分で楽しむのも悪くないだろう。(この集落にいくつも存在する激坂巡りも楽しいぞ)
みさき耕舎まで来たら、手前の交差点を右折だ。
そのままみ600mほど進むと丸山林道の看板が見えてくるので、看板に従って細い道に入っていこう。
林道に入って最初の600m程は12~15%程度の勾配が続くが、長く続くわけではない。
先は長いので、あまり無理をしないペースで進んでいくようにしよう。
急勾配区間を過ぎると、1.5㎞程は7%弱の勾配が続く。
いままでを考えると、かなり勾配が緩む感覚になるはずだ。
ただしこの区間が終わると、そこからゴール地点までは勾配はきついままなので、気合を入れ直したい。
緩い勾配区間が終わって3㎞は、平均9%勾配となる。
この区間は、森の中を進んでいくことになるので、暑い時期でも日差しが遮られて走りやすいだろう。
ただ後半に進むに従って勾配はじりじりと上がるので、楽とは言えない。
途中には林道の分岐が現れるが、これは道なりに左に進もう。
きつい区間を抜けると再度勾配は緩み、1㎞程は6%強の勾配になる。
ここはしっかりと脚を休めておきたいが、タイムを狙う場合にはペースキープも忘れないようにしよう。
もちろん緩い区間を過ぎれば勾配はきつくなり、再度10%程度の勾配が1.5㎞に渡って続くことになる。
この区間の終りには二つ目の林道の分岐が見えてくるので、ここまで来ればゴール地点までは残り2㎞だ。
この林道の分岐も左折だ。(右折方面は通行止めになっている)
最後の2㎞区間は前半と後半の勾配はきついが、中盤は緩まる。
またこの区間は景色が開け、富士山を望むことができる。
最後の2連折り返しを過ぎれば、ゴールまでは700mほどとなる。
少し勾配がきつくなり、3つ目の林道の分岐が見えたらゴールだ。
脚があれば、最後はスパートといこう。
・頂上施設について
ゴール地点は、林道ゲートだ。
実際の峠の最高地点はもう少し先だが、ゲートから先は通行止めとなっており、早川町側に抜けることはできない。
自転車での通行も禁止されているので、ここから先へは抜けないようにしよう。
・路面状況について
みさき耕舎までは非常に良好で、その後も林道としては良い部類と言えるだろう。
ただ、ところどころアスファルト剥がれやグレーチングの大きな隙間が見られたので、下りは注意が必要だろう。
・その他
何度か登場しているみさき耕舎では、食事を取ることができる。
そばとうどんがメインだが、ここのそばは非常においしかった。
景色も良好なので、お昼時に是非寄ってみてほしい。
またこの峠に限った話ではないが、熊の出没情報があるので、登坂の際は音の出る物を身に着けておこう。