今回紹介するのは山梨県と長野県に架かる信州峠(標高1464m)である。
信州峠は武田一族の時代からある峠とのことで、歴史好きには思いを馳せるにはたまらない峠だろう。
今回は獲得標高の大きい山梨側からをレポートする。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★☆☆☆☆☆☆
景観: ★★★★★★★★★☆
路面状況:★★★★★★★★☆☆
距離
21km
最大標高差
919m
平均斜度
全体:4.4%
上り:6%
下り:3.1%
獲得標高
上り:965m
下り:54m
・補給ポイントについて
山梨側のスタート地点はここで、増富ラジウムラインという街道をひたすら北上していくことになる。
・ラストコンビニ
ラストコンビニはローソンだ。
・ラスト自販機
自販機は街道沿いのいたるところに点在しており、心配はいらない。
・実走レビュー
距離が長い分基本的にのほほんとした景色の中を進んでいくことになる。
斜度も基本的には5%前後で推移しながら時折上がる程度だ。
スタート地点から11㎞ほど増富ラジウムラインを進んでいくと塩川ダムというダム湖にあたる。その分岐を左に進む。
これ以降、峠の頂上までは自販機がないので、分岐前の酒屋の自販機で飲み物は補給しておくのが良い。
ちなみに右に進んだ場合は街道の由来となっている増富ラジウム温泉郷がある。
ダム湖を過ぎるあたりからにわかに斜度が増してくる。
しかし、相変わらず景色は良いのでマイペースで進む分には心配はいらないだろう。
そのまま6㎞ほど進むと右手に「そば処みずがき」というお店が見えてくる。これを過ぎるとラスト3㎞となるが、ここからがきつく平均勾配は9.5%となる。
体感では常に11%程度のイメージだ。
木が枯れていると先が見通せてしまうので、モチベーションが落ちやすい。
ラスト区間と思って気合を入れよう。
また頂上付近は木が伐採がされており、これまた先の見えてしまう嫌な展開だ。
しかし後ろを振り返れば、とにかく景色はいいわけだ。
・頂上施設について
何とかこれを耐えしのぐと晴れて頂上となる。
頂上にはこれといって信州峠を指すものはなく、県境を示す看板があるだけなのがもの寂しい。
・路面状況について
このまま反対側に降りることもできるが、長野県側からのアプローチは獲得標高300m程度となっており、山梨側と比べると手ごたえは薄い。
この峠はとにかく景色が良く中盤までは穏やかであるので、どうしてもテンションが上がって漕いでしまうが、ハイライトはラスト3kmにあり、ここをどう攻略するかでタイムは大きく変わってくるだろう。
また路面状況も県道としては大変素晴らしく交通量もさほど多くないので、安心して走ることができるはずだ。
・その他
さて、ここでまたおいしいお話だ。
道の途中に森のラーメンという看板を見つけたので、行ってみることにした。
かわいらしい看板につられて坂を上っていくこと1㎞ほどだろうか、本当にこんな森の中に店が有るのだろうかと不安になってきたころ、そこにはワイルドなラーメン屋が現れる。
価格はお手頃で、山の中にあるだけあってジビエも食べられる。
私は鹿のたたきと森のラーメンをいただくことにした。(ラーメンにはつきだしで季節の漬物も付く!)
スープはあっさり醤油で麺はちぢれ卵麺で空腹の身には美味であった。
鹿肉も臭みもなく非常ににおいしく、ボリューミーであった。
お店の方によると土日祝のみの営業(冬季は休業)とのことでかれこれ10年以上営業しているとのことである。
もし看板を目にしたら峠の帰りにタンパク質と炭水化物補給に立ち寄ってみてはいかがだろうか。