今回紹介するのは、長野県の北部に位置する野沢温泉スキー場と並走するように走る、奥志賀公園栄線(県道502号線)のルートについてだ。
奥志賀公園栄線は、名前の通り野沢温泉から奥志賀高原までを結ぶ山間ルートで、バイクや自転車、自動車で走るドライブツーリングルートとして利用されることも多いルートだ。
今回紹介するルートは、野沢温泉から水尾山、毛無山(毛無峠とは別の山)、大次郎山と3つの山を通る登りルートとなる。
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・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★☆☆☆☆
景観: ★★★★★★★★☆☆
路面状況:★★★★★★★☆☆☆
距離
22.9km
最大標高差
1023m
平均斜度
全体:4.5%
上り:6%
下り:3.9%
獲得標高
上り:1089m
下り:75m
・補給ポイントについて
スタート地点は、県道38号線から野沢温泉スキー場へ分岐する交差点からとする。
この交差点で標高は500m程度あり、千曲川沿いから来る場合には150mほど登ってくる必要がある。
コース全長は22.9㎞と比較的長いが、頂上付近の5㎞程はアップダウンを繰り返すので、実際に登りが続く区間はそれよりも短い。
・ラストコンビニ
スタート地点付近にコンビニはないが、野沢温泉の街中には朝07:30から開いているヤマザキショップがある。
飯山方面から来るのであれば、セブンイレブンやローソンもあるので困ることはないだろう。
・ラスト自販機
ラスト自販機は、野沢温泉スキー場のふもとにあるものが最後だ。
写真の建物より先にも自販機はあるのだが、スキーシーズン時期の稼働のみの物もあり、実際に稼働しているか確認が取れなかった。
・実走レビュー
スタートしてから野沢温泉スキー場を抜けるまでの3㎞区間は平均6%弱の勾配となる。
勾配変化は所々であり、10%程度になることもあるが、長く続くようなことはない。
ちなみにスタートから800mの地点に神社があり、冷たい湧水を組むことができる。
夏場は飲料や掛水としてありがたく利用させていただこう。
スキー場のリフト乗り場があるコーナーが見えてくれば、ここから本格的な山道へと入っていく。
ここからは8.5㎞地点にある分岐交差点までの5.5㎞区間で5%弱の登りとなる。
この区間は比較的一定した勾配になっており、スタートからスキー場を抜ける区間と比べても勾配は緩やかだ。
比較的スピードを乗せやすい区間と言えるだろう。
ただ九十九折れとまでは言わないが、カーブが連続しているので、カーブの内側では8%前後まで勾配が上がることはある。
8.5㎞地点少し手前にあるサンセットポイントという展望所からは、景色を一望することができる。
サイクリングを楽しんだり、登りに疲れたりしたらここで景色を見ながら休憩するのも気持ちよくて最高だ。
交差点分岐を右に進んだら、12㎞地点にあるロープウェイの湯の崎駅までの3.5㎞程の区間は、平均5%と比較的緩い勾配が続く。
ただし後半の1.5㎞ほどの区間は平均6%強まで勾配が上がり、瞬間的には9%程度になる箇所も出てくる。
またルートの所々で視界が開け、登ってきた道を見下ろすことができる。
登りに疲れてきたら、景色を眺めて気持ちを切り替えていこう。
湯の崎駅が見えてきたら、ここからは勾配がぐっと上がる。
ヤナギランガーデンという施設のある15㎞地点までの3㎞区間は、平均8.5%の勾配だ。
この区間は基本的に8~10%程度の勾配を登り続けることになり、このルートの中で最大の山場と言える。
ここまでを飛ばしすぎてしまうと、とてもつらい区間となるので、登る際にはこの区間を考慮してペースを考えたいところだ。
ヤナギランガーデンまで来ると、ここからは一気に勾配が緩くなる。
この先2.5㎞程は平均3%程の勾配だ。
なお、ヤナギランガーデンにはレストランやトイレが併設されているので、必要なら利用すると良いだろう。
標高が1500mくらいになった頃、よく見る交通規制のゲートが現れる。
この先で一旦下りとなる。
下りが見えるため、パッと見はここで終わりに見えるが、最高標高地点はもう少し先になる。
ゲートのある17.5㎞地点から最高標高地点までは、6㎞弱のアップダウン区間だ。
下りが長く登りが短い傾向にあるので、できるだけ下りの勢いを生かして進んでいきたい。
市町村の境界を表す看板を越えてから、3㎞進めば頂上だ。
・頂上施設について
頂上には、林道開通を示す石碑があるだけだ。
頂上の少し手前には、湧き水が湧いているポイントがあるが、衛生的には微妙な雰囲気だ。
顔を洗ったり、水を被ったりするには問題ないので、登ってかいた汗をさっぱりさせると良いだろう。
・路面状況について
路面は全線を通して良好だ。
ただし見えづらい凹凸や、日影で路面が見えづらかったり、グレーチングに浮きがあったりするので、そういったポイントには注意が必要だろう。
・その他
飯山方面から来る場合には、木島平に「土曜日はイタリアン」という素敵な洋食屋さんがある。
お店の外観も素敵だが、リーズナブルな価格で家庭的なイタリアンを食べることができるので、登ったご褒美に最適だ。