今回は前回に引き続き、尾平越の宮崎県側からの登りについて紹介したい。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★☆☆☆☆☆
景観: ★★★★★★★☆☆☆
路面状況:★★★★★☆☆☆☆☆
距離
20.9km
最大標高差
685m
平均斜度
全体:3.3%
上り:5.5%
下り:3.9%
獲得標高
上り:775m
下り:104m
・補給ポイントについて
スタート地点は高千穂の馬門交差点からとする。
頂上までの全長は約21㎞となる。
・ラストコンビニ
ラストコンビニはコース前半にあるアイショップとなる。
朝は7時から開いているようだ。
ちなみにスタート地点そばにはファミリーマートもある。
・ラスト自販機
自販機はコース上に点々と存在するが、ラスト自販機は上岩戸大橋のたもとにあるあさぎり茶屋にあるものが最後となる。
トイレもあるが、紙はなかった。。
・実走レビュー
スタートすると、最初の6.5㎞ほどは小さなアップダウンを繰り返して進んでいくことになるが、ほとんど標高としては登らない。
5.5㎞地点には日本神話で有名な天岩戸を祭った天岩戸神社がある。
社務所の横に自転車を置かせてもらって参拝も可能だ。
中々のパワースポットなので、ぜひお参りすることをお勧めする。
6.5㎞地点を過ぎると、ここから約6㎞に渡って平均4%の登りとなる。
この登りは、ラスト自販機があるあさぎり茶屋まで続く。
場所によっては10%程度の登りもあるが、距離自体は短いので勢いで登ってしまうのが良いかもしれない。
概ね登りと平坦を繰り返す様な区間だ。
あさぎり茶屋を越えると、一旦300mほどの下りになる。
下った先の登り返しすぐのところに分岐があるが、ここはまっすぐ進もう。
ここから先は3㎞に渡って緩やかな登りとなる。
平均勾配は3%で、時折ぐっと10%程度になることはあるが、すぐに終わるような坂ばかりだ。
登りの際は右手側が谷になっており、集落付近は綺麗な棚田を形成しているので、サイクリング気分で走ると気持ちがいい。
またその先の約2㎞の区間もほとんどアップダウンはない。
ここものんびりと走って良いだろう。
途中には常光寺の滝という立派な滝があり、滝の音と水の涼しさを感じることができる。
さてここまでの様子を見ると、坂バカ度6には到底及ばないように見えるだろう。
実はこの峠の坂バカ度は、ここから先の区間に凝縮されているのだ。
山の中に現れる大分方面を示す青看板を過ぎたところから本格的な登りが始まる。
ここから頂上までの3.2㎞は平均勾配が10%と、今までののんびりとした雰囲気を一気に覆す登りとなる。
登りが始まると、すぐに分岐が現れる。
ここは左折しよう。
分岐から1.5㎞ほどは森の中を進んでいく。
平均勾配は9.1%となるので、前半はまだキツさはそれほどではない。
森を抜けると視界が開けて、ススキの生い茂った山肌が現れる。(夏は雑草が生い茂るのだろうか)
景色は非常に良いが、勾配もきつい。
サイコンが10%を切ることはほとんどなく、カーブ区間では最大で16%程度まで上がる箇所もある。
頂上まで1㎞を切ったあたりで、唯一脚を休めることのできる勾配4%程度の区間が300mほどあるので、ここでしっかり脚と呼吸を整えよう。
この短い休憩区間を終えると、残りは600mほどとなる。
しかし平均勾配は14%強まで上がる。
カーブの内側では20%を超えるので、無理は禁物だ。
脚に自信がなければ、とにかくゆっくりでいいのでペダルを回すことに集中しよう。
ラスト200mはさらに勾配がきつくなり、平均19%になる。
最後の最後で最も勾配がきつくなるという仕様になっているわけだ。
最後の力を振り絞って勾配のきついカーブを越えると、豊後大野を示す青看板が見えてくる。
この看板が見えれば、ゴールのトンネルはすぐそこだ。
タイムを狙う場合には、前半の勾配が緩い区間でできるだけ脚を回しスピードを上げ、ラストの急勾配区間は耐える走りが有効だろう。
もちろん前半中盤を飛ばしすぎれば、ラスト区間前にバテてしまうのでペース配分には注意が必要だ。
・頂上施設について
頂上は大分県側と同様に駐車場になっており、休むことができる。
ただ、景色はそれほどではない。
実はここには面白いスポットがあり、春になるとトンネル横の小さな側溝におたまじゃくしが大量発生し、そこに足を入れるとドクターフィッシュのように角質を食べてくれるというのだ。
地元では有名なようで、某テレビ番組でも取り上げられたそうだ。
機会があれば、ネタづくりに挑戦してみるのも面白いだろう。
・路面状況について
路面状況は、前半は悪くないが、急坂が始まる辺りから悪くなる。
落石や舗装のひび割れのほか、道を横切る側溝が段差になっているので、注意したい。
・その他
ちなみにこのコースでは、ヒルクライム大会が開催されており、去年は300名強の選手が参加したとのことだ。
こちらも機会があれば、参加してみると良いだろう。(ポスターが誰かにばり似ていることは内緒だ。)