今回紹介するのは、長野県の安曇野市に位置する中房温泉へのヒルクライムルートについてだ。
中房温泉へのヒルクライムルートと言っても、たくさんの名峠がある長野においては、かなりマイナーなスポットと言えるだろう。
とはいえ、中房温泉事態は日本百名湯の一つとされ、また北アルプスへの登山口として登山客には良く知られた存在となっている。
今回は、そんなヒルクライムスポットとしてはマイナーな中房温泉について紹介していこう。
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・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★☆☆☆☆
景観: ★★★★★☆☆☆☆☆
路面状況:★★★★★☆☆☆☆☆
距離
13.6km
最大標高差
789m
平均斜度
全体:5.8%
上り:7.5%
下り:4.6%
獲得標高
上り:835m
下り:57m
・補給ポイントについて
スタート地点は、中房温泉への入り口となる宮城交差点からとする。
コース全長は13・6㎞とヒルクライムコースとしては標準的な距離だ。
・ラストコンビニ
コース上にはコンビニは存在していない。
スタート地点最寄りのコンビニとなるファミリーマートまでは3㎞強離れている。
なお、スタートして最初の1㎞程の区間にはいくつかの飲食店があるので、食事をするには困らないだろう。
個人的には、有明山神社の参道そばにあるくるまやという蕎麦屋はボリュームがあって腹ペコサイクリストにお勧めできる。
・ラスト自販機
自販機はコース上で確認することはできなかった。
スタート地点そばに自販機があるので、そこまでには水分の補給は済ませておきたい。
・実走レビュー
最初の1㎞程は、5%弱の緩やかな勾配でスタートするが、1㎞地点を過ぎた辺りで一気に勾配がきつくなり、ここからの1㎞強は平均8%強の勾配だ。
比較的序盤から勾配がきつくなるので、ある程度脚を慣らしてから走り始めたほうが良いだろう。
2㎞地点からは若干勾配が緩み、3㎞地点までは6%程度の勾配となる。
3㎞地点からは一気に勾配が緩み、4.5㎞地点過ぎにある水力発電所施設までは走りやすいはずだ。
発電所を過ぎた地点からは、信濃坂と呼ばれる10㎞地点過ぎにあるポイントまで5.5㎞に渡って7%強の勾配が続く。
またここからは道幅が狭くなるので、走行には注意が必要だ。
発電所から先は1㎞弱の区間で九十九折れが続くが、その後は谷沿いの道を進んでいくことになる。
谷沿いの道は、8%前後で勾配が推移するため、きつめではあるものの景色は良く気持ちよく走ることのできる区間となっている。
ただいくつかのトンネルや洞門が存在しており、中は暗くなっているのでライトは必須装備だ。
7㎞地点には観音峠という峠が存在しているが、その先で下りに転換するわけではないので、期待してはいけない。
8.5㎞地点まで来ると勾配が緩み、再度水力発電所が現れる。
この発電所まで来れば、信濃坂までは1.5㎞程だ。
信濃坂までの1.5㎞は平均勾配で見るとそこまでではないが、階段式に登るので勾配が10%を超える区間もある。
信濃坂を越えると、ここからは700m程ではあるが一旦下りとなる。
下りはあまり路面が良くないので、無理はしないようにしよう。
下り切ってからは登り返しとなり、その先の1.2㎞区間は平均9%となる。
この区間は勾配変化は大きくないので、マイペースで進んでいきたい。
1.2㎞区間を過ぎると、勾配はいったん緩くなる。
この先は再度登りとなるので、この暖勾配区間で呼吸を整えておこう。
最後の登り区間はゴール地点まで1.3㎞に渡って続く。
最初の800m程は平均10%ほどの勾配となるが、実際には勾配変化があるため、13%程度まで勾配が上がることがある。
800m程を進んで橋が現れたら、橋を渡って進もう。
橋の区間だけは勾配が緩むが、その先はゴールまでの300mの区間で平均13%強の登りだ。
最後の最後でこの勾配はかなりきついが、出し切るつもりで登りたい。
ロータリーが見えたらゴールとなる。
・頂上施設について
ロータリーより先にも道はあるが、すぐに登山道となるので自転車で進むのはお薦めしない。
坂の上には売店やトイレもあるので、休憩する際に利用するといいだろう。
・路面状況について
路面状態は、一部を除いてそれほど荒れている個所はないものの、道幅が狭くなる区間が各所にあり、登山客の自動車やタクシーもそれなりに通るので、対向車や後続車には十分注意したい。
また所々にサルの群れがいたので、野生動物にも注意が必要だろう。