今回紹介する峠は金精峠である。
金精峠は奥日光と群馬県の沼田を結ぶ国道で、最高標高は1843mと比較的高い。
アクセスとしては、いろは坂を超えてくる必要があるので、初心者にはスタート地点に到達することも大変かもしれない。
その場合はスタート地点そばの湯元の駐車場まで自動車で輪行してしまうのも一つの手だろう。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★★☆☆☆
景観: ★★★★★★★★★★
路面状況:★★★★★★★★☆☆
距離
5.1km
最大標高差
364m
平均斜度
全体:7.1%
上り:7.2%
下り:0%
獲得標高
上り:351m
下り:0m
・補給ポイントについて
スタート地点は日光湯元の分岐点となる。
・ラストコンビニ
ラストコンビニは湯元手前にヤマザキショップがあるので、そちらを利用しよう。
・ラスト自販機
ラスト自販機は、湯元にあるものが最後だ。
ちなみにいろは坂方面から来る場合には、途中に金谷ホテルのカフェユーコンがあり、百年カレーがおいしくてお薦めだ。
もっとがっつりたべたい人は中禅寺湖畔のとんかつ浅井も定番だろう。(昼時は結構並ぶが。。)
・実走レビュー
スタートすると登り始めから早速8%程度になる。
とはいっても、スタートの時点でいろは坂を超えて、更に数百メートルは登ってきていることになるので、8%となってもあまり驚きはないだろう。
むしろスタート地点付近は湯元から立ち上る温泉の香りで、少しホットな気分になれるかもしれない。
そのまま進んでいくと勾配はさらに上がり10%前後となる。
最大傾斜は11%だ。前半から中盤にかけて勾配が落ちないので、いろは坂から続けて登る場合には結構応えるが、これを乗り切るといったん勾配は緩む箇所があるので、ここが頑張りどころだ。
後半になると九十九折りが登場して、勾配は7~8%程度に緩むことになる。
またここからは湯ノ湖と男体山を見ながらのクライムとなり、その景色に圧倒されるだろう。
私が登ったタイミングでは残雪もあり、涼しい風が吹いて心地良かった。
九十九折りのトンネルを抜けるとゴールとなる金精トンネルまではあと少しだ。
標高が高いので、空気が薄く感じ、距離以上に長い登りに感じるかもしれないが、その苦労を取っても気持ちの良い登りと言えるだろう。
・路面状況について
路面状況としては国道だけあり良好であるが、最近の工事によってトンネルが増えてしまったことと、それにより激坂がなくなってしまったことが坂バカとしては悲しいところか。
トンネルができる以前は14%の坂があったのだが。。残念である。。
また土日は観光の自動車やバス、ツーリングのバイクが多いので、疲れて蛇行してしまわないように注意したい。
・その他
補足情報であるが、スタート地点の湯元には良質な温泉が多くある。
その中でも温泉寺という、寺の中に温泉がある一風変わった温泉があるので、お薦めだ。
私がうかがった時には、自転車を中に入れさせてくれる配慮までしていただいた。
また湯上りにはお茶とお茶菓子があるので、境内の縁側でゆるりとくつろぐと良いだろう。
もう一つ補足情報を付け加えさせてほしい。
自転車で中禅寺湖まで来たら、ぜひ金精峠方面へ行ってほしい。
中禅寺湖へそそぐ竜頭の滝や戦場ヶ原といった風景を楽しめる。
さらにお薦めなのが、小田代原である。
ここは自動車で入ることができない(定期バス、自転車と歩行者のみ通行可)道が敷かれており、紅葉シーズンでも観光客の少ない自然を満喫できる。
撮影協力:S.K
また小田代原を抜けると、中禅寺湖の反対側に抜けることができ、湖畔から男体山を拝むことができる。
奥日光を満喫するなら立ち寄りたい路だ。