今回紹介する峠は、神奈川県と静岡県にまたがる足柄峠である。
足柄峠はかつては交通の要所となっていたため、峠の頂上には足柄城跡があり、現在は景勝地としての観光スポットやトレイルランのコースとして人気がある。
なお今回は、前回紹介した明神峠・三国峠と合わせて登ったのだが、スタート時間が遅かったため帰りの時間が遅くなり、日が暮れてしまった。
そのため深刻な素材不足になっており、途中まではGoogleMapの画像を利用して紹介するが、どうかご了承いただきたい。
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★★☆☆☆
景観: ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
路面状況:★★★★★★☆☆☆☆
距離
11.6km
最大標高差
700m
平均斜度
全体:6%
上り:6.7%
下り:3.2%
獲得標高
上り:703m
下り:8m
・補給ポイントについて
スタート地点は南足柄郵便局入口交差点とする。
足柄峠の頂上までは11.6㎞となる。
アクセスとしては、電車なら伊豆箱根鉄道大雄山線の大雄山駅が最寄りとなるが、利便性でいえば小田急線の開成駅の方が便利だ。
・ラストコンビニ
ラストコンビニは、スタート地点から400mほど離れたセブンイレブンだ。
・ラスト自販機
自販機はスタートしてから2.5㎞ほど進んだところにあるダイドーの自販機が最後となる。
・実走レビュー
スタートすると、最初は住宅街や商店を横目にしながら直線基調な道を進んでいくことになる。
3.4㎞程は5~7%程度の登りと、それよりも緩い登りを階段式に繰り返して進んでいく。
なお交通量がそれなりにあるので、自動車の動きには注意しよう。
この区間が過ぎると、いきなり10%の勾配が現れる。
ここから1.6㎞に渡って平均6%強の階段式の登りだ。
構成としては急な部分は10%、それ以外は2~3%のことが多い。
1.6㎞区間を過ぎるとヘアピンカーブが現れる。
ちなみにこのヘアピンを過ぎたところで、コースの半分を進んだことになる。
ヘアピンカーブを過ぎたところから勾配は再度落ち着きを見せ、地蔵堂トンネルを超える1.3㎞区間は穏やかな登りとなる。
しかし足柄峠の神奈川側はここから先が厳しくなるので、この区間で今までの登りの疲れをできるだけ残さないように脚を回しておこう。
地蔵堂トンネルを抜けてから500mほど進むと、そこから先の3.2㎞区間で平坦や下りのポイントはなくなる。
平均勾配は10%を超えてくるので、それなりの脚を残しておかないと黄金のタレを発動してゾンビ走法で登る羽目になる。
登り始めて800mほどすると小さな橋が現れる。
ここから先は道が九十九折れになり、カーブの内側では勾配は20%近くになることもある。
体感的には常に10~13%の坂を登りながら、カーブの内側ではさらに勾配が増すと思っておけば間違いないだろう。
また、この3.2㎞区間は登るほどに勾配はきつくなる。
後半区間は平均でも11%台となるので、とにかく気負わずにマイペースで登ろう。
実際私が登っている時にも、この区間で自転車を押して歩いている初心者と思しきサイクリストを何人か見たので、後半区間の勾配は初心者にはなかなか厳しいようだ。
きつい3.2㎞の九十九折り区間を越えると遂に下り勾配となる。
しかし、峠のゴールはここではないので注意してほしい。
ここから峠を示す石碑までは700mほどある。
そのまま進んでいくと、県境を示す看板が現れる。
これがゴールか?と思うかもしれないがこれも違う。
(この写真は反対側から撮ったもの)
さらに進むと自販機とトイレが現れる。
その先に登り返しがあり、この先が正式なゴールだ。
・頂上施設について
頂上は足柄城跡になっているが、お店などはない。
休憩する場合は前述の自販機とトイレを利用すると良いだろう。
・路面状況について
路面状況は頂上付近を除けば概ね良好だ。
頂上付近だけは道が細くなっており、路面も荒れている個所があるので注意してほしい。
またスタート直後は市街地に近いので交通量もそれなりにある。
下りでスピードを出してきたところで、脇道から出てきた自動車と衝突する事故なども起きそうな箇所がいくつかあったので、スピードの出し過ぎには注意しよう。
・その他
さて、久しぶりのグルメ情報をお伝えしよう。
足柄峠に登って塩分と水分が抜けたらラーメンまる星開成店がお薦めだ。
このお店は小田原にある同名のお店の姉妹店の様なのだが、なぜか本店よりも評価が高いというお店だ。
ラーメンの味の種類が豊富で、ライス付きの定食にすることもできるのでライド後の空腹を確実に満たしてくれるだろう。
私は今回九条ネギラーメンを頂いたが、硬めに茹でた細麺が背油の効いたスープにマッチしており、ねぎのシャキシャキ感と少しの辛みが癖になる一杯であった。