今回紹介する峠は、日本三大秘境村の椎葉村をスタート地点として、九州一の酷道(路面状況が悪い国道)と言われる国道265号線をクライムする飯干峠(いいぼしとうげ)だ。
なんだかワードだけ聞くと、とんでもない道のように感じるかもしれないが、実際に走ってみるとそれほどでもないというのが感想だった。
ではさっそくルートを紹介しよう。
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・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★☆☆☆☆(勾配は3だが、峠の立地で+3)
景観: ★★★★★★☆☆☆☆
路面状況:★★★★☆☆☆☆☆☆
距離
22.1km
最大標高差
672m
平均斜度
全体:3%
上り:5.2%
下り:2.1%
獲得標高
上り:694m
下り:42m
・補給ポイントについて
スタート地点は椎葉村唯一の交差点からだ。
峠までの全長は22.1㎞となるが、前半はダム湖の外周を走行するルートとなるので、登り自体はもっと短い。
・ラストコンビニ
前回紹介しているとおり、椎葉村にはコンビニがない。
A-COOPで補給を済ませておこう。
・ラスト自販機
自販機はコース途中の小崎小学校のそばにあるものが最後だ。
・実走レビュー
スタートして少し進むと、トンネルが現れる。
このトンネルから先は2㎞程登りとなっている。
平均は5%程度の登りだが、部分的に10%程度ある箇所もある。
走りはじめなので、無理は禁物だ。
3.5k地点では椎葉ダムを見下ろすことができる。
このダムは日本で最初の大規模アーチ式ダムとのことで、ダムマニアには堪らないダムと言えるだろう。
その後は、ほぼ8㎞以上に渡って平坦が続くことになる。
ダム湖畔は素敵な景色なので、サイクリング気分で進んでいくことができる。
9㎞地点に小崎小学校があり、その向かいがラスト自販機だ。
小学校から2㎞ほど行くと、少しずつ勾配が増していく。
とはいえ2~3%程度の勾配なので、心配はいらいない。
峠までの最後の集落を通り過ぎ、14㎞地点にある酷道を知らせる看板が現れると、ここからが本格的な登りとなる。
看板からゴールまでは8㎞となるが、その区間の平均勾配は5%強と決してきついものではない。
最初の1㎞強は6%弱の勾配で、これといった特徴はない。
その後勾配は増して、2.3㎞の区間で平均7%の勾配となる。
この区間が、この峠道で最も勾配のきつい区間だ。
勾配変化は少ないので、ペースを作って登っていくと楽だろう。
きつい区間を越えると、勾配は落ち付き2㎞弱は3%強の勾配となる。
所々で短いながら10%ほどになる場所もあるので、そこはダンシングで乗り越えると良い。
この区間を越えると、再度800mほどの区間で7%の区間がある。
ここから先は7%程度の勾配と4%程度の勾配が1㎞程で入れ替わりながら頂上へと登っていく。
ここから頂上までは4㎞弱だ。
この区間は杉林に囲まれており、眺望などはない。
ラスト1.5㎞地点までくると景色も開けてきて、宮崎方面の山々の連なりが見えてくる。
合流してくる道があるので、これが見えたらラスト1.3㎞だ。
ここから500m強は7%強の勾配だ。(実際には合流ポイント手前からこの勾配は始まっている)
最後はくねくねとした道が700m続き、頂上となる。
・頂上施設について
頂上には峠を示すものは特段ないが、道路標識に飯干峠を示す表示がある。
・路面状況について
路面状況は国道としては確かに悪いが、今まで走った林道などと比べればそれほどではない。
また路面が悪くなるのは14㎞地点からで、それまでは非常に綺麗だ。
14㎞地点から先は道幅が狭くなり、落石や舗装の剥がれが見受けられる。
なお反対側からの登りについては、獲得標高が大きくないので、省略させていただく。