今回紹介するのは、長野県の中南部に位置する伊那市の東部にある、鹿嶺高原(かれいこうげん)のヒルクライムルートについてだ。
鹿嶺高原は頂上がキャンプ場となっており、ワンウェイのルートながら比較的綺麗な道路が整備されている。
ワンウェイであること、比較的マイナーなルートであることからか自動車やバイクが少なく、自転車であれば非常に快適なヒルクライムを楽しむことのできるルートとなっている。
こちらもおすすめ
・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★★☆☆☆
景観: ★★★★☆☆☆☆☆☆
路面状況:★★★★★☆☆☆☆☆
距離
11.7km
最大標高差
950m
平均斜度
全体:8.1%
上り:8.9%
下り:2%
獲得標高
上り:948m
下り:3m
・補給ポイントについて
スタート地点は、国道152号線から長谷集落内へ分岐する道を進んで、集落を抜けたあたりの交差点からとする。
ゴールとなる鹿嶺高原キャンプ場までは11.7㎞と、比較的短い。
なお、国道からスタート地点まで60m程の標高差を登ってくる必要がある。
・ラストコンビニ
コンビニは、スタート地点そばには存在しない。
最も近いセブンイレブンで7㎞離れている。
3㎞程離れたところに道の駅南アルプスむら長谷があり、ここのパン屋さんが朝8時から開いているので、そこまで困ることはないだろう。
・ラスト自販機
自販機はコース上には存在していない。
国道沿いにあるものが最後だ。
・実走レビュー
スタートして500m程は5%程度の勾配だ。
鹿嶺高原への林道の入り口まで来たら、ここから本格的な山道に入っていく。
2㎞地点までは、くねくねとした道を進んでいく。
この1.5㎞程の区間が最初の難関となる。
平均勾配は11%程になり、序盤からの急坂に、このままこんな道が続いたらどうしようという気持ちになり、早速精神的ダメージを受けるだろう。
だがそれも2㎞地点にある開けたコーナーを過ぎると一旦終わり、ここからは4㎞地点までの2㎞区間で平均5%強の登りに変化する。
4㎞地点までの2㎞区間は平均こそ5%強となっているが、階段式の登りとなっており、勾配の緩い区間が比較的長く続く。
勾配の緩い区間で生まれたスピードを、できるだけ登りで生かす様な走りができると良いだろう。
6㎞地点までの次の2㎞区間は再度勾配が上がる。
平均で9%弱の勾配があり、この区間も階段式の登りだ。
ただし先ほどの区間とは逆転して、きつくて長めの登り区間と短く緩い勾配の区間が連続する。
きつい部分は10%を超える勾配があるので、無理は禁物だ。
因みに6㎞地点の目安は、このカラカサ松の看板がある辺りだ。
6㎞地点を過ぎると、9㎞地点までは平均7%弱の勾配となる。
この先の区間は再度勾配がきつくなるので、この区間でしっかりと脚を休ませておきたい。
ただ、この区間も所々ぐっと勾配の上がるポイントはあるので、気を抜いてはいけない。
またタイムを狙う場合には、この区間はしっかりと脚を回す区間となるだろう。
9㎞地点を過ぎると、ここから頂上までは2㎞強に渡って12%近い平均勾配の坂が続く区間となる。
最後にして最大の難関と言えるだろう。
カーブの内側は15%を超える勾配となるほか、直線区間でも13%程度になることがある。
鹿嶺高原の看板とゲートが現れれば、頂上までは残り700m弱だ。
更に登って行き、傾斜のきつい2連カーブを抜ければ、徐々に勾配が緩くなり頂上となる。
・頂上施設について
頂上は前述したとおりキャンプ場となっている。
景色は開けないが、晴れていれば青い空と心地よい風を感じることができる。
炊事場に水道があるが水は湧水なので、生の飲用は自己責任だ。
また水道を使うなら、キャンプ場受付にことわりを入れるようにしよう。
私は行かなかったのだが、キャンプ場内にある展望台に上がれば、キャンプ場越しに伊那谷を一望することもできるようだ。
・路面状況について
路面は林道としては比較的良好だ。
ただし勾配がきついので、下りはスピードが出やすい。
また、グレーチングにタイヤの嵌る隙間がある箇所がいくつか見受けられた。
グレーチング通過時には登り下り共に注意が必要だ。
・その他
地図上ではキャンプ場から先も道があるように見えるが、キャンプ場敷地内のダートロードとなっており進むことはできない。
タイムを狙う場合には、鹿嶺高原キャンプ場がゴールとなることを覚えておこう。