今回紹介する峠は、伊豆でも随一の難易度を誇る仁科峠だ。
仁科峠は西伊豆エリアの中でも比較的南のエリアに位置しており、アクセスするだけでもそれなりに労力を要する場所にある。
また自転車で登ることのできる峠としては伊豆半島で最も高く、峠の頂上までの全長は約10㎞となる。
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・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★★★☆☆
景観: ★★★★★★★★☆☆
路面状況:★★★★★★★☆☆☆
距離
10.1km
最大標高差
873m
平均斜度
全体:8.6%
上り:9.2%
下り:1%
獲得標高
上り:870m
下り:1m
・補給ポイントについて
スタート地点は宇久須の街中から少し山側に進んだ交差点からとする。
アクセスとしては自動車が便利だが、近くには道の駅などはないので駐車場所は考える必要がある。
電車の場合は、修善寺駅から山を越えて一度海側まで出る必要があるので、ある程度脚力が必要になる。
・ラスト自販機
ラスト自販機はスタート地点の手前にある防災コミュニティセンターのそばにあるものが最後だ。
・ラストコンビニ
ラストコンビニは宇久須のセブンイレブンが最後となる。
仁科峠は登った後も補給できる箇所がないので、ここで登り切った後のことも考えて補給しておきたい。
・実走レビュー
スタートすると最初の1.3㎞は平均5.5%と、適度な登りとなる。
比較的のどかな道が続くが、写真の景色が見えたらそこから先は厳しい登りとなるので、注意してほしい。
この先は1.5㎞に渡って11%の登りが続くことになる。
場所によっては13%程度になる箇所もあり、道が狭い箇所もあるので、蛇行はできるだけ控えよう。
この区間を越えると100mほど勾配は落ち付くが、その先は14%の勾配が待ち伏せることになる。
14%看板を越えた先にはヘアピンカーブがあるのだが、このカーブの内側の勾配がえげつない。
最大勾配は30%を超える。
まるで目の前に壁が現れたようになる。
まだ序盤なので、無理をせずに外側を通ることをお勧めする。(それでも20%は超えるのだが。)
ちなみに30%の勾配とは、荷重の掛け方がうまくないと後輪が滑ったり、場合によってはひっくり返るほどの坂だ。
ヘアピンカーブ区間を含んで1㎞の勾配は13%になる。
その先の約500mは6%程度の勾配になり、脚を休めることができる。
全体を通してあまり脚を休める区間は多くないので、ここで脚を落ち着けたい。
脚がある程度落ち着くとまたこの先はヘアピンカーブとなる。
カーブは外側を通ることになるが、カーブが終わった先も12%の勾配が数百m続くので注意だ。
ただしきつい区間を越えると、また勾配が緩くなる。
道の横にビニールハウスが見えてきて、景色が一旦開ける。
ここで峠の半分まで来たことになるので、、この区間を目印としよう。
なお、この区間は700mほどで勾配は平均3.5%程度だ。
その先は1㎞で平均10%の勾配となるが、場所によっては12%表示もある。
またこの区間にもヘアピンがあり、やはり内側は30%程度の勾配となる。
きつい勾配の後は200mほどの平坦区間があるが、ここが最後の休憩ポイントとなる。
この先の区間は頂上まで登りとなる。
この先も勾配はきついままで、牧場の家という観光施設までの1㎞で11.5%の勾配となる。
この区間は九十九折れで、2回のヘアピンカーブがあり、1つはきつい勾配となる内側を通らなければならない。
牧場の家には自販機があるので、ドリンクが心許ない場合には補給しておこう。
なお食事もできるので、昼食ポイントに組み込むのも良いかもしれない。
牧場の家から800mほど進むと、西天城高原として開けた景勝地が現れる。
今まで登ってきた道と、スタート地点の宇久須の街や海を一望することができるので、休憩にお薦めだ。
またそのすぐ先に分岐が現れるが、ここは道なりに左側に進んでほしい。
ここまで来たらゴールまではラスト1㎞だ。
勾配は平均で7%と今までよりは緩やかになるが、最大11%となるので気を抜いてはいけない。
タイムを狙う場合には、ペースを作りつつも激坂区間はできるだけ消耗しないように、頑張りすぎないようにしよう。
また牧場の家を越えてからは10%以下になる区間が多いので、ペースを上げていきたい。
・頂上施設について
頂上には仁科峠を示す石碑があり、景色も開けている。
峠に登ったという実感を得ることができるような景色が広がっているので、気持ちがいい。
・路面状況について
路面状況は比較的良好だが、場所によっては路面のひび割れや道幅が狭い箇所がある。
また季節的なものではあるが、落ち葉が積もっている個所があったので注意しよう。