今回紹介するのは、富山県の南砺市に位置する朝霧峠のヒルクライムルートについてだ。
朝霧峠と聞いても、地元の人でもピンとこないようだが、医王山(いおうぜん)といえばすぐに分かるメジャーな山だ。
また、富山と聞くと立山連峰など多くの山岳地帯を要するイメージがあるが、実際に自転車で登ることのできるルートというのは限られており、貴重なヒルクライムスポットとなる。
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・峠スペック
坂バカ度:★★★★★★☆☆☆☆
景観: ★★★★★★☆☆☆☆
路面状況:★★★★★★☆☆☆☆
距離
9.4km
最大標高差
672m
平均斜度
全体:7.1%
上り:7.4%
下り:0.2%
獲得標高
上り:694m
下り:22m
・補給ポイントについて
スタート地点は、広谷地区のこの交差点からとする。
本来であれば、もう一本隣の道からスタートするのが本来のルートになると思われるのだが、最初にそちらのルートをスタートしたところ大量のアブに襲われたためルートを変更せざるを得なかった。
皆様も夏に登る際には注意してほしい。
なお、今回紹介するルートの方が路面も綺麗なので、多くのサイクリストにとっては走りやすいはずだ。
・ラストコンビニ
コンビニは近くにはないので、南砺市街で補給を済ませておきたい。
・ラスト自販機
自販機は、スタートして3㎞程進んだところにあるスキー場にあるものが最後となる。
ただし、少しコースから外れる。
この先は朝霧峠を越えて下に降りるまで自販機は存在していないので、ボトルの確認は怠らないようにしておこう。
・実走レビュー
スタートして最初の3㎞は平均勾配7%程度の登りが続く。
勾配は徐々に上がっていくが、道幅が広いため勾配の感覚が分かりにくい。
とはいえ、路面は非常に綺麗なので走りやすい区間だ。
スキー場のゲートが見えてくれば、1.5㎞進んできたことになる。
ここからスキー場までは勾配が少し上がる。
3㎞地点まで来ると、スキー場が現れる。
このまま直進すると、ラスト自販機のあるスキー場のメインの建物になるが、そこで行き止まりとなる。
なので、建物手前を右に曲がって道なりに進もう。
ここから先はゲレンデの横を400m程進む。
勾配は10%強になるが、長くは続かないので安心してほしい。
丁字路にぶつかったら右に進む。
ここから少しだけ下りだ。
下った先に交差点があるので、これを左折しよう。
ここからが本格的な山道となる。
交差点がスタートから概ね4㎞地点だ。
交差点からの2㎞区間は、平均勾配7%となる。
実際には階段式になっており、5%程度の箇所と10%程度の箇所が反復して現れる。
途中にはちょっとした滝のようになっているポイントもあり、夏には涼しさを提供してくれる。
ただし、水場になっているのでアブには注意が必要だ。
6㎞地点地点からの1㎞区間はいままでほどのくねくねとした道ではなくなるが、その分勾配がきつくなる。
この区間は平均9%弱だが、7㎞地点が近づくと平坦になる区間が現れるので、その部分を除けば体感では10%程度だと思っておいた方が良い。
7㎞地点からの1.5㎞区間は、再度スキー場の中を進んでいく。
勾配は概ね8%前後を行き来することが多い。
また、8.5㎞地点にあるリフト乗り場が下から見え、ここに向かって登って行くことになるのだが、このリフト乗り場は頂上という訳ではない。
初見だと頂上に見えるのだが、この先がまだダラダラとあるので、ここに向かってスパートを掛けたりしないように気を付けよう。
リフト乗り場を過ぎたら峠の頂上までは800m程になる。
この区間も勾配はきつめで9%程度で推移する。
ただ頂上が近づいてくると、勾配は緩くなりほとんど平坦となるので、そこからは脚が無くてもスパートできるだろう。
・頂上施設について
朝霧峠から50m程進むと展望台があり、南砺市を一望することができる。
また、山の嶺を吹き抜ける風が心地良い。
休憩するなら展望台がべストだろう。
・路面状況について
スキー場までは道幅も広く良好だが、4㎞地点の交差点から先は荒れている箇所もある。
また道幅も狭まるので、対向車などには注意が必要だ。
・その他
医王山でヒルクライムをしたら、南砺市にあるどんたくといううどん屋さんがお薦めだ。
ここの名物カツカレーうどんはボリュームもあり、出汁や麺もとてもおいしい。
登る前だとボリュームがありすぎるかもしれないが、登った後には最高のご褒美になるはずだ。